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巷に流れるヘッジファンド売買動向が「ガセネタ」ばかりになる理由=近藤駿介

巷のヘッジファンド動向は「ガセネタ」か「意図的な流布」ばかり

株式市場が低迷してくると、「ヘッジファンド」や「裁定取引」の動向が大きく取り上げられます。奇異に感じるのは、多くの投資家が「ヘッジファンドがどのように動くか」という類の「カンニング情報」を求めることです。

世の中には1万本近いヘッジファンドが存在します。そして、それらはそれぞれのスタイルで運用されているものです。ですから1万本のうちの1本の動きを知ったところで、ほとんど価値はありません。

1990年前後から、市場関係者の間ではヘッジファンドの売買動向に関する噂は流れ続けています。しかし、ヘッジファンドからの売買注文を受ける業者には本来守秘義務が課せられていますし、その業者に発注すると情報が漏れることが分かってしまえば、発注を受けることはできなくなってしまいます。

要するに、巷でまことしやかなに流れているヘッジファンド動向のほとんどは、ガセネタか、始めから流す目的で流された情報だということです。こうした情報が一般投資家の投資に役立つ可能性は極めて低いと考えた方が賢明です。

市場にはいろいろな目的と価値観を持った投資家が参加している

重要なことは、様々な価値観を持った投資家が、様々な目的を持って皆さんが参加している市場に参加して来ていることを認識することです。

逆説的にいえば、皆さんが参加しているから、ヘッジファンドや裁定取引業者が参入して来るということです。

認識しておかなければならないことは、「広義のヘッジファンド」の運用を運用している投資家は、情報に敏感だということです。それに対して、日本で主流になっているベンチマーク運用を行っている投資家や実際に運用を行ったことのない有識者などは、最も情報に鈍感な投資家だといえます。

私が皆さまにお伝えしたいと思っているのは、情報に敏感な「広義のヘッジファンド」の運用を行っている投資家が、情報をどのように受け取る可能性があるかということです。メディアに登場する情報に鈍感な有識者などとは全く違ったことをお伝えすることで、皆さんが生き馬の目を抜くような市場で生き抜いていく確率が上がると思うからです。

「カンニング」は優秀な人間の近くに座らなければなりません。しかし、皆さんが様々な価値観を持った投資家が参戦して来ていることを認識し、流れる情報をどのように受け取るかを想像できるようになれば、優秀な人間の近くに座る必要はなくなります。

さらに、「ヘッジファンド」の運用を行う投資家は、ベンチマークをなぞる運用を行う投資家とは異なり、運用の効率性を上げるために先物やオプションといったデリバティブ取引など運用技術も駆使するものです。

今月4/23(土)に開催する講座で詳しくお伝えする予定ですが、デリバティブ市場と現物株式市場がどのように影響し合ってくるのかというメカニズムを知っておくことも、市場で生き残って行くためには重要なことです。

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近藤駿介~金融市場を通して見える世界』(2016年4月12日号)より
※タイトル、本文見出し、太字はMONEY VOICE編集部による

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ファンドマネージャー、ストラテジストとして金融市場で20年以上の実戦経験を持つと同時に、評論家としても活動してきた近藤駿介の、教科書的な評論・解説ではなく、市場参加者の肌感覚を伝えるマガジン。

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