ルノーの日産売却もありえる
次に見たいのが、日産の株主の状況です。
日産の株主というと筆頭株主にこのフランスの自動車会社ルノーがいます。ゴーンさんもこのルノーから送り込まれてきたのですが、その株主持ち株比率というのが43.4%。実質的には子会社のような形で動いています。
しかしこのルノーも結構厳しくて、この新型コロナで赤字に陥ったというのはもちろんですが、それ以前から業績が厳しいという風に言われていました。
したがって、これまでは日産も持っている事でグループとして高い利益を上げていたり、日産からの配当が持たらされるということで株式を持つメリットは大きかったです。
けれどもこれほど自分も苦しいと、日産も大赤字で6,700億円という大赤字を記録したので、もはや日産を持っているのが苦しくなっている状態なのではないかと言われています。
そんな中でこの株式を売却するという可能性が浮上しています。
日産を買いたい企業は?
じゃあどこに売却するのか、噂では中国企業が買うのではないかみたいな話も出ていますが、このバイデン政権下で結構大きく流れが変わったのではないかと思います。
自動運転がどんどんアメリカで行われる事になると、アメリカとしてもその強い自動車会社が欲しいという動きも出てくるのではないかという風に想像しています。
そんな中で、実はこの日産・ルノーと協力して提携関係にあるのが、このGoogleとその傘下にある「WAYMO」です。
WAYMOというと自動運転技術をガンガン開発しているところです。
この中ではルノーが持っているこの43.4%の株式を、GoogleやWAYMOに譲渡するようなことがあると、日産が今度はGoogleやWAYMOの提携会社、あるいは子会社化という形になる可能性もあります。
もしこうなった場合にはかなり株式市場としては、ポジティブに反応をすると思われますから、かなり期待できる流れなのではないかと思います。
そういった観点で私はこの日産について「バイデン銘柄」という風に申し上げました。
先ほど言いましたように自動車会社の強みである、販売網や生産能力これは技術があったとしてもなかなか容易に形成できる物ではありません。その為、このGoogleみたいな自動車にとって新興企業は日産の能力というのは喉から手が出るほど欲しいのではないかと思います。
それでこの子会社というようなことになれば、なかなか株式市場として面白い展開になるのではないかと思います。
Next: 間違いなく安い。日産は買いなのか?