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ファインデクス Research Memo(5):医療ビジネス、公共ビジネス、ヘルステックビジネスを展開(3)

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■ファインデックス<3649>の事業概要

(c) ヘルステックビジネス
ヘルステックビジネスは、視線分析型視野計の開発・販売・保守等、及び医療データプラットフォーム事業を展開している。視線分析型視野計は、自覚症状に乏しい視野異常の早期発見に貢献するため、アイトラッキング方式という世界で唯一の視野検査方法を採用し、京都大学医学部附属病院眼科とともに自社開発した視野検査装置(国内医療機器届出完了)である。具体的には2019年2月に視線分析型視野計「GAP-screener」の販売を開始、2021年4月にハイグレード版の視線分析型視野計「GAP」の販売を開始した。

既存製品の場合は、患者が自身の感覚で「見える/見えない」を判断するため、間違い・思い違いが発生する可能性があるが、「GAP」の場合は検査機器が自動で「見える/見えない」を判断するため、間違い・思い違いが発生しないというメリットがある。このほか既存製品に対する優位性として、3~5分で両眼の検査が終了するため1日当たりの検査数が増加すること、ヘッドマウントディスプレイ型で持ち運びが可能なうえ暗室も不要なため場所を選ばず待合室・往診・健診でも検査ができること、一般的な視野検査装置と違い検査中に眼が動かないように一点を見つめている必要がないため検査対象者の負担が少ないなどが挙げられる。

事業戦略としては、国内では医療機関(眼科病院約2,300件、眼科クリニック約8,200件※)への機器一式販売や、健診施設・人間ドック(約1,799件)への健診施設向け「GAP-screener」の販売を、眼科機器ディーラー等の代理店が>が行っている。また2025年7月には健診施設への営業網を強化するため、新たにキヤノンメドテックサプライ(株)と国内販売契約を締結した。海外に関しては2022年8月に欧州医療機器規制(EU-MDR)の各種手続きが完了し、2023年8月に(株)レクザムのOEM製品「FIELDNavigator」としてEU・中東・北アフリカの一部地域で販売を開始した。2025年1月にはブラジル及び台湾で販売開始し、タイ及びフィリピンで販売に向けて調整している。

※ 厚生労働省「2024年度 医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」より。

さらに「GAP」はMCI※(軽度認知障害)の発見にも有用であるため、(国研)日本医療研究開発機構(AMED)の令和3年度医工連携・人工知能実装研究事業において「視点反応・眼球運動のデジタルフェノタイプを活用した軽度認知機能異常スクリーニングプログラムの研究開発」に採択(京都大学と共同)された。視野検査による軽度認知障害の早期発見や診断装置の開発を目指して大学病院との共同研究を進めている。

※ MCIはMild Cognitive Impairmentの略で軽度認知障害と呼ばれる。認知症と完全に診断される一歩手前の状態を指す。

医療データプラットフォーム事業については、2025年9月に内閣府より改正次世代医療基盤法に基づく「認定医療情報等取扱受託事業者」の認定を取得し、同年11月に事業を開始した。これまで医療データ分析の中心はレセプトデータや健診データだったが、近年のデータを取り扱う技術の進歩により、今後は医療機関に存在する患者の検査結果や服薬、手術などの治療記録、疾病の症状経過など、より高付加価値かつ実臨床を反映した診療データを活用して研究開発が推進されることで、アカデミアや製薬企業における創薬機会の拡大や治験の効率化、医療資源の最適化など、医療産業の持続可能性を高めるアプローチの活発化が予想されている。こうした状況を背景として、医療情報基盤の構築に深く携わり、医療データ利活用の分野でも先進的な知見と実装力を有する同社が「認定医療情報等取扱受託事業者」の認定を取得した。収益化は第3四半期からということで今年度の業績に与える影響は小さいものの、今後は医療機関が保有する電子カルテデータを安全に匿名加工・仮名加工処理したうえで収集・統合し、製薬企業の創薬研究、医療研究機関や企業の研究開発、国や自治体の政策立案などに活用できる環境を提供し、電子カルテ情報の管理から活用支援までを一貫して担う数少ない認定事業者となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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