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システムズD Research Memo(3):システム開発事業とアウトソーシング事業を展開(1)

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■事業概要

1. セグメント情報
システムズ・デザイン<3766>のセグメントは、システム開発事業及びアウトソーシング事業の2つである。同社グループは、同社と子会社3社により構成されている。子会社3社のうち、シェアードシステムはシステム開発事業を担い、アイカムとフォーはアウトソーシング事業を担っている。

2. システム開発事業
システム開発事業では、企業向け情報システムの企画及び開発から運用までのサービスをトータルに提供するシステムインテグレーション(SI)を展開している。システム開発においてはフルオーダーメイドにとどまらず、企業のニーズに応じて「楽々シリーズ」※1などのローコード開発ツール※2、Salesforce※3、及びクラウドなどの開発プラットフォームを活用したパターンメイドのソリューションを提案している。さらに、Webや情報ネットワークなどのインフラ構築、ハンディターミナルやスマートフォンに対応したミドルウェアパッケージソフトなども提供している。

※1 楽々シリーズ:ローコード開発プラットフォーム「楽々Framework3」と電子ワークフローシステム「楽々WorkflowII」を中心とした、業務システム構築を支援する製品群の総称。楽々Workflow及び楽々Frameworkは、住友電気工業(株)の登録商標。
※2 ローコード開発ツール:最小限のプログラミングでソフトウェアやアプリケーションを短期間で開発することを支援するツール。企業のDX推進に伴い、迅速かつ柔軟にアプリケーションの開発を行う必要性が生じており、近年、注目が集まっている。
※3 Salesforce:米国Salesforceが提供するクラウドベースのCRM(顧客関係管理)プラットフォームであり、営業、マーケティング、及びカスタマーサービスなどの業務効率化のツールを提供する。

システム開発の主な事例としては、自動車メーカーの基幹系システム、医療機関向けの電子カルテシステム、通信サービス事業向けのシステム基盤、物流事業向けの基幹系システムなどがある。主な取引先としては、本田技研工業<7267>、富士通<6702>、(株)オプテージ(関西電力<9503>子会社)、SGシステム(株)(SGホールディングス<9143>子会社)、(株)オージス総研(大阪ガス<9532>子会社)などである。

国内ICT市場においては、企業の基幹系システムの老朽化及びレガシーシステム化が、かねてより「2025年の崖」という言葉で問題視されてきた。2025年を通過できれば自動的に問題が解消するということではなく、むしろそこを起点に問題は深刻化していく。実際、企業のモダナイゼーションの動きは鈍く、システム更新のニーズは依然高止まりしている。このような環境のもと、同社においては、新しいIT技術やDXに対応したシステムのオープン化及びクラウド化など、モダナイゼーションを伴うシステムリプレースの対応に注力している。

なかでも、ローコード開発ツールなどを活用したソリューションサービスを積極的に展開している。これは、開発生産性を高めて企業のシステム導入時間及びコストの最適化を実現すると同時に、同社の収益性の向上にも寄与している。ロイヤルカスタマーからも、ローコード開発ツールを用いて自社システムを開発したいという要望が数多く寄せられている状況のようだ。同社は、住友電工情報システム(株)のローコード開発プラットフォームである「楽々Framework3」及びノンプログラミングのワークフローシステム「楽々WorkflowII」の正規販売代理店となっている。2022年11月には「楽々WorkflowII」を活用した電子署名連携サービスの提供、2023年7月には「楽々Framework/Workflowインフラ基盤構築」及び「楽々Framework/Workflowインフラ老朽化対応・製品バージョンアップ」サービスの提供、2024年12月には「楽々WorkflowII」と「駅すぱあと API」の連携サービスの提供を開始した。このように、当該ツールをサービス、最新技術、及び業務アプリへと拡大し、DXツールとして展開する取り組みを進めている。同社としては、そのほかSalesforceやクラウドなど既存の開発プラットフォームをツールとして活用し、企業のDXなどへのソリューション提供に注力することで、新たな収益基盤を拡充する方針である。これらのツールの活用は、一から要件定義を行ってオーダーメイドで構築するシステムとは異なり、システムエンジニアのリーダー確保が厳しくなっている現状を打開する手段としても有効である。なお、IT人材確保の対応策として、同社では国内のパートナーへの外注だけでなく、国外のパートナーも活用する方針を掲げている。

開発ツールとしては、子会社のシェアードシステムが、ハンディターミナル、業務用スマートフォン、及びタブレットを利用するシステムに最適化されたミドルウェアパッケージソフト「HaiSurf(ハイサーフ)」シリーズや、Android端末に特化して処理速度とデータ量の大幅な削減を実現した「Rundlax(ランドラクス)」を開発し、その販売、保守、及びサポートを行っている。シェアードシステムは、流通業向けシステムの受託開発を通じて、業界の有力企業を中心とした顧客基盤を有している。「HaiSurf」及び「Rundlax」は、ハンディターミナルが多用される倉庫業務で数多く利用されており、通販、日用雑貨、自動車、及び医薬品を中心に、国内外の導入企業は1,000社以上である。同シリーズは業界トップクラスの導入実績を誇り、国内だけでなくベトナム、タイ、シンガポールをはじめとする東南アジアに加え、北米、ドイツ、オーストラリアといった世界各国で利用されている。

2024年3月に資本業務提携したマルティスープは、地図及び位置情報プラットフォームの構築、多岐にわたる測位技術、並びに取得した位置情報と業務情報のデータ分析に強みを持ち、位置情報を起点とする現場情報の集約及び分析ツール「iField」を提供している。同社では、「iField」の販売を通じて企業との接点を増やし事業領域を拡大するとともに、同社グループが手掛ける流通などのシステムとのシナジー発現をねらっている。さらに2025年8月には、IoTベンチャーのテクサーとも資本業務提携契約を締結した。展示会DX × AIデータ分析サービス「AiMeet AI Insight(アイミート エーアイ インサイト)」を共同開発・リリースしたが、これは同社にとって新たな収益基盤の創出につながり、新たなビジネスモデル形成の端緒ともなる重要な取り組みとなっている。足元では社内で新規ビジネス創出チームも結成しており、「Aimeet AI Insight」を成功事例とし、AIを活用したDX関連サービスの開発を進め、新たな収益基盤のさらなる強化を目指す方針である。

なお、同社では社長直轄のDX推進室を設置し、新規事業のシーズ探索とそのための先進IT技術(AIやデータサイエンスなど)の開発を進めている。2023年3月からスタートした東京大学との「ヘルスケア分野における疾病予防プログラムの共同研究」は、教授陣の異動に伴い2年間で終了した。しかし、同社では従来から富士通の病院向けパッケージソフト(電子カルテ、医療会計など)の導入を支援してきた実績がある。さらに、アウトソーシング事業においては国民健康保険団体連合会や医師会との取引があり、ヘルスケアの知識及びノウハウを有するITエンジニアや、医療機関・健康関連団体とのネットワークを有効活用できる素地を有している。今回のAIや統計を駆使したヘルスケア分野における疾病予防の共同研究で得られたノウハウや知見を生かし、成長著しいヘルスケア分野(特に健康・保健領域)における新サービスの創出も検討している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)

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