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年末に宝くじを買う人間は永遠に貧乏、富を増やす投資家とは別種の生き物=鈴木傾城

浪費型の人間は手っ取り早くカネを欲しがる

こうした浪費型の人間が金に逼迫するようになると、堅実になっていくのか。いや、なることはない。彼らが考えることはただひとつ。

再び、手っ取り早く金を儲けることである。

手っ取り早く金を儲けるには、どうするのか。世の中にはギャンブル、という鉄火場があちこちにある。ある人間はカジノで一攫千金を狙い、ある人間は金融市場で一攫千金を狙う。

株式市場、FX(為替証拠金取引)、商品相場……。金融市場はギャンブルをするには事欠かない環境が揃っている。かくして、こうした人間が株式市場に潜り込む。そして彼らは巨大な勢力を担っているのである。

こうした人々を「投機家(スペキュレーター)」と呼ぶ。手っ取り早く金が欲しい人間たちである。

もう別種の生き物であると考えてもいいのかもしれない

手っ取り早く金を手に入れようとする人間は、株式市場でも単純に上がるか下がるかのバクチを打つ。もちろん、それは成功することもある。

こうしたギャンブルに強い人間たちも一部にいて、彼らは文字通り「手っ取り早く金持ちになる」のだが、もちろんその陰には資金を吹き飛ばした大量の敗北者の屍がある。

敗北者は何も語らないので、勝ち上がったギャンブラーばかりが目立って、投機こそが株式市場を制する唯一の方法に見えることもある。「株式市場はギャンブルである」というのは、一面の真実でもあるが、それはこうした投機家たちの大群が株式市場を攪乱しているからだ。

しかし、言うまでもないが、こうした上がるか下がるかのギャンブルだけが株式市場の本質ではない。

株式市場には、常に成長しながら、着実に時価総額を膨らませている企業が存在している。こうした企業の株式を大量に持つことで資産を膨らませることもできる。

もちろん、会社の成長というのは一夜にして為らず、長い年月がかかり、さらに景気動向によっては長い臥薪嘗胆を余儀なくされることもある。

しかし、着実に成長する企業の株式は、それを持っているだけで私たちは何もしなくても、資産を着実に増やしていくことが可能になるのである。こうした手法を取る人々を「投資家(インベスター)」と呼ぶ。

Next: 投機家と投資家はまったく違う。あなたは宝くじを買うか?

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