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なぜバイデン勝利確定を無視して暴挙に?トランプを操る勢力の狙い=高島康司

アジェンダ実現のためにヘイトグループを利用

では、超富裕層のリバタリアンは、なぜ同じリバタリアン系の草の根のヘイトグループを資金的に支援しているのだろうか?それは、リバタリアンのアジェンダを実現するための道具として使っているのだと思う。

リバタリアンのアジェンダは、ユダヤ・キリスト教の倫理と規制のない純粋な市場原理が支配し、政府の機能が極限まで縮小した社会だ。それは弱肉強食で、資本家の個人的な心情であるユダヤ・キリスト教の倫理に基づく行動によって、公教育やセイフティーネットなどの基本的な社会サービスが維持される社会だ。

これはホワイトハウスの元主席戦略官で、いまもトランプを強く支援しているスティーブ・バノンの思想と強い親和性のある考え方だ。

バノンの思想

バノンの思想の大きな柱になっているのは、ユダヤ・キリスト教の価値への回帰と再興である。バノンはアメリカの資本主義が暴走し、あまりに巨大な格差を生み出した最大の原因は、資本家がユダヤ・キリスト教の価値観を喪失し、あまりに自己中心的になったためだと考える。

アメリカは、市場原理に支配される自由な社会であるべきだ。これは基本である。もしユダヤ・キリスト教の価値観が普遍的に信じられているなら、資本家は社会的格差を縮小するために積極的に寄付を行い、社会に貢献する。こうした資本家の行動によって社会福祉がゆきわたり、格差は是正されるはずだと見る。

これこそ、アメリカの伝統的な価値に基づいた本来あるべき資本主義の形である。アメリカ社会が今後も存続するためには、資本家をはじめとした国民は、このユダヤ・キリスト教の伝統的な価値観へと回帰しなければならないとバノンは考える。

だが、伝統的な宗教的価値観への回帰は簡単なことではない。巨大な権力を持つ大きな政府、ユダヤ・キリスト教の価値を否定する教育やメディア、そしてグローバルな金融経済システムが生み出した支配エリートなど、現代のアメリカにはびこり、宗教的な倫理が欠如した既存の制度とシステムを根本から破壊し、ユダヤ・キリスト教の価値観を基礎にした社会に再構成しなければならないとバノンは考える。

これは、新しい社会へと再生するための創造的な破壊にほかならない。破壊こそ、理想的な社会を実現するためにはなくてはならないものだ。

道具としてのトランプと草の根リバタリアン

このように見ると、超富裕層のリバタリアンにとって、トランプとヘイトグループを含めた草の根リバタリアンがどのような存在であるのか明確に分かってくる。

それは、バノンのいうアメリカの創造的な破壊を実行し、リバタリアンの理想とする市場原理と、ユダヤ・キリスト教の倫理が支配する社会を実現するための道具だということでである。

Next: トランプは超富裕層が作り出した道具?今後の展開は

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