米長期金利の上昇がない限り、高値を買うより押し目狙い!今夜のレンジ想定は1ドル=111.20〜112.00円
ドル円は111.00円の高値を明確に抜けたことで弾みがついて一段高となりましたが、ここからさらに上昇して112円台に乗せていくためには、米長期金利(10年債利回り)の上昇なども必要になってくるでしょう。待てど暮らせど上がらない金利、それだけ債券市場は将来的な景気回復について疑念を抱いているということでもあります。
したがって、ドル円の状況が大きく変わるためには、やはり非農業部門雇用者数が+100万人に近い数字が求められるでしょう。なおかつ、米長期金利が1.5%台に定着することができれば、ジワジワとしたドル買いが期待できそうです。
111.00円前後の上値抵抗(レジスタンス)を抜けており、一段高となっています。さらに上昇していくためには、それなりの数字が求められるでしょう。+70〜80万人といった水準は、すでに織り込んでいるものと思われます。
雇用統計前に現在の111.50〜111.60円レベルの水準であれば、様子を見るしかないでしょう。逆に111.00円前後まで押し下げられる場面があれば、111.00〜111.20円では積極的に拾って雇用統計の結果を待ちたい。
+70〜80万人という数字を上回ればホールドで、111円台半ばぐらいを目処に利益確定。予想を下回った場合は一旦撤退して、来週以降、110円台での押し目を狙いたい。いずれにせよ、110.40円レベルまで競り上がっている21日移動平均線を割り込んだら損切りです。
今夜の雇用統計の考え方、トレードはこんな感じです。欧州でのコロナが終息に向かえば、いずれはユーロやポンドが買い戻され、ややドル高が緩和されるとは思いますが、今は消去法的なドル高の流れが明確になっていますので、この流れについていきましょうということで。
本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2021年7月2日)
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による