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北海道を狙うプーチンのアジア侵攻計画。バイデンは米ロ会談でひっそり容認か=高島康司

ロシアとイランの中東勢力拡大を防ぐために選ばれたトランプ元大統領

ロシアの勢力拡大が見える地域のひとつは、中東である。

周知のように現在の中東では、アメリカに強力に支援されたサウジアラビア、アラブ首長国連合、そしてイスラエルが、中東で勢力を拡大しつつあるイランに、鋭く敵対する関係にある。ロシアはイランを支援しており、イランはロシアとももにシリアのアサド政権の軍事支援を続けている。

こうしたイランとロシアの勢力拡大を阻止するために、2016年8月、紅海上の豪華ヨットに中東6カ国の首脳が一同に介した秘密会議があった。

この会合には、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子、アラブ首長国連邦のムハンマド・ビン・ザイード王子、エジプトのシシ大統領、バーレーンのサルマン皇太子、そしてヨルダンのアブドラ国王が参加していた。

秘密会談では、サウジアラビア、アラブ首長国連合、そしてイスラエルを入れた新しい同盟を構築し、イランやシリアの勢力拡大を阻止するというものだった。この案を実現するための理想的な大統領として指名されたのが、ドナルド・トランプであった。

事実トランプは、大統領就任後、歴代の政権では前例がないほどサウジアラビアとイスラエルの利害を代表する政策に舵を切った。オバマ政権からの180度の転換である。

しかし、5月26日にシリア政府の支配地域で実施された大統領選挙で勝利し、アサド大統領の4度目の就任が決まった前後から、サウジアラビアとイランの関係改善に向けての動きが加速した。サウジアラビアのムハンマド皇太子は「求めるのは、イランとの良好で際立った関係だ」と述べ、注目を集めると、今度は、イランのライシ次期大統領もサウジとの関係改善に向けて前向きであることを表明した。

そして、つい最近、サウジアラビアなどアラブ3か国とイスラエルが、イランとロシアが支援するシリアを「アラブ連盟」に復帰させる計画を水面下で進めていることが明らかになった。

シリアはアサド政権が反体制派を弾圧したことなどから、2011年11月以来、「アラブ連盟」の参加資格を停止されているが、4カ国は情報当局の秘密会合で、停止の解除に向けた外交努力を進めることで合意した。これはイランとトルコの影響力をそぐねらいがあるが、むしろ焦点はトルコにある。

これは、2016年に合意され、トランプ政権によって実施された、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、そしてイスラエルが同盟してイランの勢力拡大に対抗するという計画が実質的に崩壊したことを意味する。

これから中東では、イランとロシアに支援されたシリアが復帰し、またロシアと近い関係にあるイランもさらに勢いを強める可能性が高い。アメリカに支援されたサウジアラビアとイスラエルが屈服した格好だ。

ロシアは、シリアやイランを通して、中東では一層勢力を拡大させることだろう。

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