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北海道を狙うプーチンのアジア侵攻計画。バイデンは米ロ会談でひっそり容認か=高島康司

北極海航路とロシアの拡大

ロシアの勢力が拡大しつつあるのは中東だけではない。北極海もそうした地域のひとつだ。

6月23日、あるニュースが日本では比較的に大きく報じられた。ロシア軍は北方領土の択捉島や国後島などで、大規模な軍事演習を開始したと発表したのだ。ロシア軍の東部軍管区によると、演習は2つの国家間の対立を想定したもので、北方領土の択捉島や国後島、それにサハリンなどで5日間の日程で行われる。

演習には1万人以上の兵士のほか、最大で500台の軍事車両、航空機およそ30機、艦船およそ10隻が参加し、上陸作戦なども行った。

日本ではこの演習の目的は、北方領土を自国の領土として主張することだとされているが、それ以外にも大きな理由がある。それは、北極海航路の確保という理由だ。

北極圏の温暖化は、世界の他地域の2倍の速さで進んでいる。昨年の海氷の面積は、これまでで最小の部類に入るものだった。そして2021年も氷の後退が続くとみられている。

そうした状況でロシアは、世界貿易でロシアを新海運ルートの中心に据える可能性を秘めた「北極海航路(NSR)」の確保を急いでいる。

この航路を利用した場合、欧州-アジア間の航行距離は、現在貨物輸送に利用されている南シナ海やマラッカ海峡を経由するルートと比べて3分の1ほど短くなる。南シナ海は政治的問題が多い海域であり、北極海航路であればここを通る必要性はない。

北方領土を北極海航路の拠点にしたいロシア

そして、こうした北極海航路のハブのひとつになることが期待されているのが、北方領土なのだ。北方領土の軍事的な確保は、ロシアが「北極海航路」を運営するうえで、もっとも重要な条件なのだ。北方領土の軍事演習の背後には、このような理由がある。

事実ロシアと同盟している中国も「氷上シルクロード」建設を表明している。日本を含む海路周辺国の企業にインフラ建設や商用利用を呼び掛けている。同ルートでは津軽海峡を通過し、北海道の釧路や苫小牧も一部に含まれる。

北極は石油や天然ガスなどの天然資源、そして漁業資源の宝庫である。

この地域でロシアの勢力が拡大することは、欧米の経済制裁下にあるロシア経済によっても非常に大きな意味を持つ。

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