長期投資なら株のほうがパフォーマンスは上になる
ここまでいって結論としては、同じ「何にもしない」ということであれば、短い期間だと確かに株はアップダウンあるかもしれないですが、長い期間になればなるほど、確実にプラスのリターンになっている可能性が高い。
それを考えると、10年未満の場合はウェルスナビでリスク許容度、一時的な下落があった場合は、それを回避するというパターンもあります。これは何がいいかというと、いざお金が必要になった時に、その時に買った金額から下落していたことになると、もう損失を確定させてしまいますから、やっていた意味がなかったということになります。
一方で、ずっと使う予定が当面ないお金、あるいは老後の資金なんだけれども老後までまだかなりの時間がある若い方とかだったら、ひたすらも株に投資していた方が増えている、その時に引き出しさえせずに、むしろ追加で投資を行うようなことをすれば、長期でさらに伸びていく可能性が高いということが言えます。
そのために先程も紹介しましたが、1件の投資信託で行うことができます。それがヴァンガード・トータルワールドストップ・インデックスというものです。
この商品は米国株を取引できる証券会社だったら買うことができますし、また似たような投資信託もありまして、楽天ですと楽天VTというものがありますし、SBI証券だと雪だるま全世界株式というものがあります。この辺を、いずれも積立投資で行っていただくと良いかもしれません。
なぜ積み立て投資なのかということについては、一括で投資してしまうと、たまたま高い時だったとすると、1回下がってしまって、そこから元のプラスに回復するまでにはかなりの時間を要してしまいます。そういったリスクを避けるために積み立て投資、すなわち購入時期を分けるということをするんです。
今、仮に少し買ってしまったとしても、もう1回下がったとしたら、下がった時にも買えてトータルでの購入金額というのを抑えることができるというものになっています。そして、リスクを回避するということになります。これは「ドルコスト平均法」と言われることなので、もし初心者の方でまだその部分についてご存知ない方は、ぜひ「ドルコスト平均法」という言葉を勉強していただければと思います。
もちろん、ここで紹介したものはあくまで思考停止、何もしたくないし難しいことはわからないといった場合には、これをやるという類のものです。あるいは、将来の年金のためにリスクをなるべく避けて、一方で増やしたいという風な考え方をする人にとっては、最適な手法ということになります。
大きく増やしたり、あるいは株式投資によって経済などについてもっと知りたいという方は、ぜひ個別株への投資もおすすめするところです。
(※編注:今回の記事は動画でも解説されています。ご興味をお持ちの方は、ぜひチャンネル登録してほかの解説動画もご視聴ください。)
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2021年8月13日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。