円高が続くと日経平均はどうなる?
まず、マーケットはおそらくすでに9月22~23日のFOMCに注目しているかの動きです。
しかし、その前に前述した日本円の上昇が本日も上昇するのか、上昇すれば、完全に上抜けで当面、円高となると思います。
いままでの日経平均は、円が弱いから3万円台まで戻したのであり、これが反転すれば日経が反転するのは当然のことです。きのうの朝から円高は進行をしていたのですが、それを無視したおそらく客注が価格を押し上げていると思われます。
ファンドなどのプロはこういう円が強いときには思いっきり買わないものであり、買うときは円が安いときだけです。しかも長期的には通貨の強い国の株を買うもので、その際はゆっくりと買いススメます。その際に値洗いは、日経平均ではマイナスになりますが、通貨と相殺するという形をとります。
たとえば、日経が2%下がっても、通貨が3%上昇していればOKという態度です。つまり日経と通貨の値洗いを通算しないとファンドの実態はわからない、ということです。
今回、円が上抜ければ、日経が下がっても下がっても、海外ファンドが日経を買ってくるということも予測されます。それを曲がり屋とかいうのではなく、損をして喜ぶ投資家はいないわけであり、必ず通貨などでヘッジしていると考えるべきです。この場合の円高は止まらなくなります。
今回の円高はこういう危険性をはらんでいるのです
そこに注意をしてほしいと思います。テクニカル的には日経が下がるのにはまだ時間がかかりますが、ドル円は下抜けています。きのうも記しましたがダウの100日線と一緒で、ドル円の100日線を抜けています。
アメリカは本日、小売売上です。この数字が予測以上に縮小をしていると、どうなるのでしょうか?ということだけです。アメリカのFRBの見解はデルタ株の蔓延によって経済活動が縮小しているとの見解ですが、当メルマガでは金融緩和のし過ぎでまるっきりの需要不足だとしています。
そのほか、失業者保険申請者数、おそらく減るのでしょうが、どうでしょうか?8月はバカンスですが、9月からは12月のクリスマス商戦に向けて雇用は増える一方です。11月にはピークを打ちます。その傾向からいうと雇用は増えます。
本日も複雑怪奇ですね……。
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『角野實のファンダメンタルズのススメ』(2021年9月16日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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