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中国恒大危機に青ざめる日本企業トップ3は?習近平の「富裕層叩き」で大打撃=栫井駿介

恒大危機で影響を受ける企業は?

一方で不動産価格を下げさせると言いましたけれども、不動産価格が下がるということは様々な影響が出てきます。

特にこの中国人というのは世界の工場として所得を上げてきたというのはもちろん大切なんですけれども、それ以上に、この土地価格が上昇したことによって、マンションを転売を繰り返すことによって、豊かになってきた側面が非常に大きいです。

それが崩壊すると、こうやって豊かになってきた人がジリ貧になってしまうことも確かですし、そもそも習近平氏の思惑としても金持ちを叩くことを考えていますから、高額消費はだいぶ慎まれるのではないか思います。

習近平氏が最初に国家主席に就任した時も、贅沢は敵だというような、高額消費を叩くような政策が見られました。

したがって不動産などの高額消費について非常に影響が非常に大きいという風に考えます。

もっと大きな視点で見ると高額の消費が落ちてくるということは、経済は全部繋がっていますから、中国経済全体も萎んでしまう可能性ももちろんありますが、今回はそこまでは突っ込まない形で、より直接的な影響を受けそうな会社ということで、3社ピックアップしています。

マネーポストの記事ですが、中国での売上比率が多い企業ということで、上位33社が挙げられていました。
※参考:日本企業33社の「中国依存度ランキング」 TDK、村田製作所は50%超 – マネーポストWEB(2021年5月2日配信)

1位:TDK、2位:村田製作所、3位:日本ペイント、4位:日東電工、5位:資生堂というような順番で並んでいるのですが、ただ私が考えるうえでは、このランキングが単純に今の中国恒大危機の影響を直接に受ける順番だとは考えません。

というのも特に製造業に関しては確かに中国で作っているのですが、多くの企業は日本企業が中国の工場で企業間取引の為の商品を作って、いったん中国のメーカーに売って、そこからさらに世界中に売られている状況があります。

例えばアップルのiPhoneを思い浮かべていただければと思いますが、日本企業が部品を作って、それを中国の鴻海ですとかそういった会社に売って、そしてアメリカ日本をはじめ世界中に売っているわけなのです。

したがって最終消費者は必ずしも中国だけとは限らないので、ここで中国比率が高いからといって、中国の景気の影響を直接受けるかというとそうではないと私は考えます。

したがって、この最上位に来ているTDK、それから村田製作所がいずれも電子部品のメーカーです。それから日本ペイント、日東電工、このあたりは、あまり中国比率は考えなくていいのではないかと思います。あくまで中国の工場に製品を卸している企業というところになってきます。

一方で、大きな影響を受ける企業というのは、以下にピックアップしてみました。

Next: 恒大危機でマイナスの影響を受ける日本企業トップ3は?

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