第3位:ピジョン<7956>
第3位として挙げる企業は、ピジョンです。ピジョンというと哺乳瓶とか赤ちゃん用品の会社です。
この会社は、とにかく中国市場によって伸びてきたと言っても過言ではありません。売上高で見ますと2020年12月期時点で中国が36%と結構高いところになっています。日本が42%というところです。
もっと顕著なのが利益に関してでして、日本が16%なのに対して、中国なんと68%なんです。
このピジョンという会社も中国においてはかなり高級品の分類になっていまして、特に一人っ子政策が長かったので、中国人は子どもにとにかくお金をかけます。
一時は危険なミルクなんかも売っているというような状況もありましたから、子どもに安心安全のものを飲ませるためには、高い商品もやむを得ないというところで、中国では常に日本の製品は大人気なのです。
その中で当然高い価格で売れますから利益率も高いとというところになっています。
ピジョンが難しいのは単純に中国での利益率実が高いから恒大ショックが大きなリスクになるかというと、必ずしもそうではありません。
確かに中国での高額消費は控えられてくると思います。
けれども一方で、この子どもの安心安全のために高いものを買うというところですから単純な贅沢とは少し違う向きもあります。
むしろ中国の一般の人たちの不満としては、子どもにお金がかかり過ぎるというところがあって、最近では勉強の為の塾なんかを非営利法人化しないといけない、塾代を下げさせるよう施策を行いました。
そういう動きを考えると、子ども用品を下げさせるというのは、この部分に関してあまり現実的ではないと思ってまして、多くの人々はやむを得ず高い商品を買っているのではなくて、自ら進んで安心のピジョンを買っているという側面があります。
むしろそういった民衆の支持を得るためには、子どもを育てるために補助金などそちらの方を出してもおかしくないのではないかとも見えます。
なのでピジョンに関しては、プラス・マイナスあるのかなという風には思っています。即まずいという状況ではないんではないという風に思います。
株価を見てみますと非常に大きく下がっていまして、年初来マイナス33%という数字になっています。

ピジョン<7956>日足(SBI証券提供)
もっとも株価が非常に高かったという所もあって、PER34倍というところがあります。
これも最近の中国での成長を受けて株価上昇してきたところがありますから、一旦落ち着いているところなのかなと思います。
影響が大きいランキングとしましたけれども、この会社に関してはむしろ下がってきたら場合によってはチャンスというのもまた巡ってくるのではないかなと思います。
まだPER34倍なんでそこまで安いとも言えないのですが、むしろそういう積極的に見てみる銘柄かなとも思います。