TWTR株価は暴騰
イーロン・マスクが大量保有報告書を提出したことがニュースになった直後に、TWTRは大暴騰となったのはご案内の通り。プレマーケットで25%ほど、リアルな市場では9.2%の上昇を果たしていったんは高値圏で落ち着いた動きになり、週の取引を終えています。
すでに市場ではイーロン・マスクの投資に伴う相場への影響力はウォーレン・バフェットを上回るとさえ言われはじめており、イーロン・マスクが買ったからとにかく盲目的に買いについて行くという市場参加者が爆発的に存在することを見せつけました。
2021年ドージコインの時にも同様の投資家行動が爆発したものですが、今回はそれ以上の勢いで、そのドージコインもここからイーロンがツイッターにドージコイン決済の導入を働きかけるかもしれないという投資家の勝手な期待から11%程度の上昇を示現しています。
米国のミレニアル世代やZ世代にとっては、イーロン・マスクが完全なヒーローとして崇めたてられている状況であることがよくわかります。
それを逆手に利用して、さらに莫大な利益を短時間で確保するというこのやり方は本当に正しいのか。かなり疑問な状況です。
風説の流布とインサイダーの合わせ技のようなディールは問題ないのか?
ここで気になるのは、イーロン・マスクの動きです。
ドージコインの一件でも明らかになっているように、「イーロン・マスクが買いました」と市場に開示すれば、間違いなくフォロワーの個人投資家が買い向かってイーロン・マスクのあとをついて行くであろうことは、ご本人がもっとも理解しているはずです。
今回のツイッターの買収も1月末のもっとも同社の株が安いところから積み立て買いをしており、最後の最後に爆発的な買いを入れていますから、イーロン・マスクがとにかく安値で株を仕入れたいと考えていたことは間違いなさそう。
一般的な風説の流布ならありえない情報をバラまいて株価を引き上げることになるわけですが、この手のディールは自分が大量購入したことで相場が爆上げすることを予めわかってやっている新手のインサイダー取引にも見えて仕方がありません。
SECもこうしたイーロン・マスクのやり口には相当怒りを感じているようで、ここからどんなお沙汰が飛び出すか注目されるところです。