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ロシア核攻撃の標的となる日本、戦争する覚悟はあるか?米国主導の経済制裁に加担する愚かさ=矢口新

米国主導の「ロシア制裁」に日本が加担して起きること

そうした米国主導のロシア制裁に加担することは、直接反撃されるリスクが少ない日本への攻撃リスクを高めることになる。

では、米軍は日本の上空を守るか?少なくともウクライナのようなことはない。日本の首都圏の上空は、平常時から米軍が管理しているからだ。

以下は、NHKのウェブサイトからの引用だ。

Q7)
こうした横田空域のような問題は、他の国にもあるんですか。

A7)
世界的にみても、これほど広大な空域の管制を外国の軍隊が担っている例は、他にないのではないかといわれています。少なくとも、日本と同じ第二次世界大戦の敗戦国で、アメリカ軍が大規模に駐留しているドイツとイタリアには、ありません。

沖縄県が行った「他国地位協定調査」によりますと、ドイツでは、アメリカ軍機も、ドイツの航空法に基づき、ドイツ航空管制というドイツ政府が100%出資した法人が行っています。イタリアの場合は、アメリカ軍基地に、必ずイタリア軍の司令官がいて、アメリカ軍基地の航空管制もイタリア軍が行っているということです。

これに比べて、日本政府は、公務遂行中のアメリカ軍将兵には、日本の国内法は適用されないという立場で、アメリカ軍優位の地位協定の改定にも消極的だという印象を受けます。

ただ、国民生活に影響を与えるような問題や占領時代の残滓ともいえる状況が、放置されたままで良いはずはありません。今回の羽田空港の国際線増便で、図らずも浮かび上がった横田空域の問題ですが、日本政府は、この横田空域の返還をアメリカにもっと強く求めても良いのではないかと思います。

出典:「羽田国際線増便と横田空域」- NHK(2019年4月3日配信)

日本にはこの横田空域の他に、岩国空域、嘉手納空域というものがあり、治外法権となっている。日本の空は米軍が管理しているのだ。

このことは、米国は日本の主権を、ドイツやイタリアよりも軽視していることを意味する。日本はまだ米軍の力の範囲内にあるのだ。

このように、事実上、米国に逆らえないからと言って、プロパガンダ的な報道に乗せられて、何の罪もない日本在住のロシア人いじめに加担し、ロシアへの敵対的な制裁を、身銭を切ってまで進めろとするのは、何とも哀しい根性ではないか?

米欧はウクライナに武器を無尽蔵に供給している。世界に対して、ロシアへの制裁に加わるように圧力をかけている。狙いは、究極的にはロシア政府の滅亡だ。世界全体が日本のように従えば、そうなるかも知れない。

とはいえ、ロシアは世界一の核弾頭保有国だ。膨大な費用をかけて制作し、保管している。有事に備えてのことだ。そのロシア政府が大量の核兵器を持ち腐れにしたままむざむざ滅亡するとは思えない。

核が単なる脅しではないことを世界に示すために、また、本気で米国から反撃されないために、まずはやたらに敵対行動を取ってくる日本に対して手始めに1発とは、考えたくもない悪夢だ。

20日にロシアが行ったサルマット大陸間弾道ミサイルの発射実験は、日本の真北にあるカムチャッカ半島の標的に命中した。これは最新最強の核搭載可能ミサイルだとされる。14日には、日本海の潜水艦から巡航ミサイルの発射実験も行った。

ロシアは日本に警告しているとは思わないか?

Next: 関東軍の憲兵もロシア兵も怪物ではない

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