テスラとGAFAMは激しい下げに見舞われる
テスラとGAFAMの下げがキツくなった。
相場が下げる時は時価総額の大きな株を売れっていうセオリー通りでもあるし、彼らには下げる理由もあった。
テスラは5.6%安。ここはイーロンマスクがTwitterの経営陣を解雇したことで「マスク本人がかなりの時間を割いてツイッター経営に当たらざるを得ないので、テスラの経営に携わる時間が短くなりひいては成長戦略に蹉跌をもたらす」という不安感で下げ幅が大きくなった。
悪いことは重なっていて、中国でロックダウンのためにニーオが一部工場での生産を停止。中国工場を抱えるテスラにも連想売りが嵩んだ。EVではリビアン5.8%安、ルーシッド2.0%安、フォード2.5%安。
売買代金2位のアップルも富士康・フォックスコンでの生産制限懸念が下げを加速。グロース銘柄だけに(アップル自体は十分なキャッシュフローがあるから資金調達の必要性は薄いけどね)割高感からの売りも多かった。
メタが4.9%安、52週安値を更新。アルファベットも3.8%安で52週安値更新。金利上昇が長引く中で、景気が悪くな広告収入が減少する思惑で指数よりも下げ率が大きい。
Amazonの下げも大きくこれは人件費上昇懸念(Amazonは宅配やるので人件費負担割合が大きい)と景気悪化での消費減衰懸念が合わさっているから。Amazonも52週安値更新となっている。
参考 アップル日足
アップルはまだジャクソンホール会見の後の下げより上にいるんだが・・・、
参考 メタ日足
サードパーティクッキー廃止という構造問題と、業態変換(多額の開発費がいる)の過渡期にいるメタはほとんど戻ることなく下げ続けている。特に150ドルのレンジ下限を下はなれてからは下げが加速した結果になった。
参考 アルファベット日足
参考 アマゾン日足
参考4社とナスダック比較1年前を100とする
構造的問題(サードパーティクッキー問題と、将来のための業態転換に伴う産みの苦しみ)で、春からナスダック指数を大きく先行して下げてきたメタに加えて、ここにきて利上げ継続と景気悪化から懸念Amazon、アルファベットが52週安値を更新して「ついにナスダック指数よりも下げを先行し始めた」のが、今の下げの最も注目すべき点だと思う。
相場全体はじつは大騒ぎするほど下がってないわけだが、それは「企業業績の下方修正がまだそれほど出ていないから」。今後実際に利上げや景気悪化の業績への影響が拡大すれば。市場全体としての株価への影響は避けられないだろう。
メタ、Amazon、アルファべットに続くグロースにも売りが嵩んだ。
同じく広告収入に依存するスナップ6.9%安、ピンタレスト2.9%安、スポティファイ6.4%安。そのほかロク4.3%安、ウーバー3.1%安、ショッピファイ3.7%安、アドビ4.7%安、セールスフォース6.1%安、ペイパル4.4%安など。
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