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なぜ増収増益なのに「ヤクルト本社」株は下がるのか。アナリストの功罪と長期目線での展望=栫井駿介

世界の人々の健康に貢献し続けるヘルスケアカンパニーへの進化

長期投資という観点ではヤクルトがこれから何を目指すのかというところをもう一度確認しておかなければなりません。

国内では高付加価値戦略で、ヤクルト1000はまさにその1つです。

海外ではカバー人口の増加を目指すということで、今は39の国や地域に進出していて、人口カバー率は29.3%となっています。

少しずつながらこれまで様々な国に進出してきていて、今後も進出する国を増やすとともに、その中で深掘りしていき、ヤクルトレディや店頭での販売を通じて人々の生活に深く入り込んでいくという、とても時間のかかる話ではありますが、ヤクルトだからこそできる戦略であると思えます。

財務には全く問題が無く、こういった長期戦略ができる会社だということです。

日本のコカ・コーラになってもおかしくないですし、少なくともコカ・コーラよりは健康に良い気もします。

ヤクルトの業績を見ると、きれいに右肩上がりとなっています。

ヤクルト本社<2267> 業績(SBI証券提供)

ヤクルト本社<2267> 業績(SBI証券提供)

ただ、その伸び率としてはそこまで大きいものではなく、2030年までの中期経営計画では年あたり8.8%伸びていくという計画です。

年8.8%というと少し地味に見えるかもしれませんが、これをずっと続けていくことはとてつもないことであり、ヤクルトはそれができる会社であって、長期投資の観点では評価が高いということになります。

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image by:Ned Snowman / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2023年8月11日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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