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吉原高級ソープ嬢に聞く【後編】〜ハードな業界で自分を壊さずに稼ぎ続けるたった1つの方法=鈴木傾城

風俗の中で起こったトラブルとメンタルの保ち方

鈴木:ビジネスにはトラブル処理とか必須ですが、風俗も大きなトラブルというのはいろいろあると思うんです。本田さんはこのあたりはどのように対処したりしているのかお伺いしたいです。

本田:やっぱりトラブルはすごく怖いっていう気持ちはあるんですよね。何かちょっと機嫌を損ねてしまって激怒されるとか。怒られちゃったけど、それはもうそういうものだと思って、気持ちを切り替えないといけない。ただ気持ちの問題で、そのあとにまた別のお客様にうまく接客できるかっていうと……。

鈴木:やっぱりメンタルの持ち方は難しいですよね。

本田:もう頭が痺れたような状態の中で業務をこなさないといけない、目の前の仕事を終わらせなければならないわけで、叱られたあとでも次のお客様には普通に接客しなければいけないのは厳しいですね。でも、接客についてはどんな仕事でも一緒だな、という感じです。

鈴木:あとは時間が薬ですよね。

本田:はい。だから、ツイッターで裏アカに全部書いてる子もいます。そのような話って、やっぱり聞いていい気持ちになる人はいないし、風俗嬢は倫理感から外れたような働き方をしてるわけで、人にグチってあんまり言えないんです。それで、同じお店の女の子と共有するか、もしくは裏アカに誰にも言わずに書くかとか。そうやってストレスをうまく逃がさないと、次に行けないっていうのはあります。

鈴木:書いて忘れる、という方法ですね。

本田:はい。

接客サービスを過剰にしてはいけない理由とは?

鈴木:風俗は究極の接客サービスですが、お客様から高いお金をもらっているというプレッシャーなんかはどのように対処されておられますか?

本田:以前、ブランディングに失敗して身体が疲弊したときに考えて考えて出した結果は「商売はフロントで終わっている」というものでした。これ、比較したら絶対に怒られると思うんですけど、ディズニーランドの入場券を払ったら、お客様は夢の国で楽しく遊ぶじゃないですか。ソープもそれと同じだと思うんですね。ミッキーはお金に関わっていないけれど、プライドを持ってキャラクターを演じて、お客様はそれを楽しみます。「商売はフロントで終わっている」ので、私たちは何も考えないで接客をすればいいわけです。

鈴木:接客サービスというのは、トラブルを避けるためにも常に全力投球みたいな感じですか?

本田:いえ。そうではないですね。重要なのは「分け隔てなく一定のサービスをする」ということです。

鈴木:「分け隔てなく」ですか。それは、あまり合わないお客様でもですか?

本田:お姉さんの中にはお客様の姿とか、言動とか、振る舞いだとかをみて、この人は一見(いちげん)だなと思ったら、あんまり触らせないし、サービスもそこそこに、という人もいます。でも、それだと差が見えた時に、恨みを買っちゃう場合もあるじゃないですか。あんなに高いお金払ったのに自分には全然良くなかったって。だから、「分け隔てなく一定のサービスをする」「嫉妬を生むような差を見せない」のが大切ですよね。

鈴木:それでは逆に「また来てほしいお客様にはそれ以上のことをする」も、やらないほうがいいのですか?

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