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吉原高級ソープ嬢に聞く【後編】〜ハードな業界で自分を壊さずに稼ぎ続けるたった1つの方法=鈴木傾城

本田:かならずしもそうではないんですよね。たとえば、印象に残る写真をずっと上げ続けると、3ヶ月ぐらい経った時に「いつもこの人は小動物の写真ばかりアップしてる」と気づいて、その子のリンク先をクリックしたりすることもあります。この子は、いったい何なんだろうって思って(笑)

鈴木:意外性でも惹きつけるのですね。

本田:お目当ての女の人がいるんだけど、その前後にかならず小動物の写真がある。今日もお目当ての子の写真をタップするんだけど、その前後にかならずいつも動物がいる。すると、だんだんそちらも気になるっていうのがあって……。実際にそのような集客をしているお姉さんがいます。あと手だけの写真をずっとアップするっていう人もいるんです。

鈴木:そうでしたか。かならずしも過激な露出だけが勝負だけではないということなのですね。

本田:エッチな画像をアップし続けるのは一番分母は増えるんですけど、ただその写真に流れてくる人って、いくらでも代わりを見つけることができるので、離れるのも早いんですね。その人じゃなきゃダメとか、自分が見つけたっていうよりは、こちらがエサを与えて来ただけだから、他の人がエサを与えたらそっちに行っちゃうんです。

自然体を乱すブランディングは成功しても捨てる

鈴木:顔出ししている女性も多いですが、これについてはどうですか?

本田:顔出しはとても効果があります。私は大衆店のとき、はじめは日記も書かない、ツイッターもやらない、顔も出さないっていうのをやってたんです。みんながそんなに情報を外に出してるとは知らなくて。お店がとても顧客を持っていたので、それでも回ってたんですね。ただ、お客様の中でお気に入りの女の子にはランカーになってもらいたいという方がいて、日記を勧められて、あるとき顔の一部を出したんです。すると、お客様がすごく増えました。で、そのあと、差別化で声を出したんですね。顔を出して、ツイッターをはじめて、声を出したら、それにもやっぱりお客様が来ました。

鈴木:やはり効果があるということですか。

本田:あります。それで、自分の情報を出せば出しただけ、お客さんが来るんだなってことがわかって、それならば大衆店で集客するよりも、中級店で集客した方が売り上げが上がるって思ってお店を替えたんです。

鈴木:そうだったのですか。自分を出してブランディングするやり方は成功だったわけですね。

本田:いえ。それが……。中級店で失敗しちゃっているんです。ブランディングしすぎちゃったんですね。お店のコンセプトにも合ってたし、自分のキャラクターにも合ってたし、写メ日記の文章も写真も全部がマッチしてたんですが。

鈴木:それで何が悪かったんですか?

本田:来るお客様がどんなタイプかってことまではわかんなかった。このブランディングに関心を持って来てくれたお客様は、本当に『失楽園』を絵に描いたような、人妻との不倫を楽しみたいっていうタイプだったんです。本当にバッチリだったんですけど、問題がありました。商品としてはとても価値が上がったけど、自分の働きたい働き方ではなくなっちゃった。拘束の長いタイプのお客様が多くて、身体にどんどん負担がきたんですね。そうすると、自然体での接客ができなくなってしまいました。自分が生身の人間だということを忘れていたんです。

鈴木:そうでしたか。自然体を乱すブランディングだったわけですね。

本田:そうなんです。徐々に自然体でもなくなって、体もきついから、このお客さんたちは違ったんだって思って(笑)。それでやめてしまいましたね。

鈴木:ブランディングと言っても、自分の効果とは違う結果になってしまったら、それは少し残念です。あくまでも「自然体である」というところが重要であって、ここは揺るがないということですね。

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