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好決算で株価30%上昇「ダイキン」は買い?売り?長期投資家が決算で見るべき2つの重要ポイント=佐々木悠

米国市場の動向

米国市場の23年度から24年度にかけての動向を1枚でまとめると以下のようになります。

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特に注目すべきは、住宅用の24年度通期予想販売台数が大幅に改善していることです。

23年度実績では、前年を割り込んだ分、これは嬉しいサプライズと言えるでしょう。

 

23年は先に述べた通り、インフレや金利高による住宅需要減少の悪影響によって伸び悩んでいました。

 

しかし24年度はその現状が変わらないにも関わらず、販売が改善する見込みです。

その理由は大きく2つです。

  • 環境プレミアム商品「Fit」の複数ブランド展開
  • 販売網の開拓・育成・強化

これらが主な回復要因だと会社は説明します。

 

さらに、業務用の大型空調も好調を維持する見込みであり、供給力を強化していきます。

こういった要因が現状を打破するようです。

結果、市場需要を上回る成長を見込んでいます

商品 24年度 市場需要 

(対前年比予想)

24年度 ダイキン

(同)

住宅用ユニタリー

ダクト式空調

+1% +4%
RA/SKY

住宅用ダクトレス空調

+14% +42%
VRV

(業務用ダクトレス空調)

+6% +12%
アプライド

(業務用大型空調)

+4% +11%

出典:決算資料より作成

欧州市場の動向

次に、欧州の様子はどうでしょうか?

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欧州も、米国と似た動きをしています。

23年度のボトルネックとなった、住宅用とヒートポンプが大きくプラスになることがポジティブです。業務用についても、新製品の投入し環境・省エネを切り口に販売を強化するようです。

 

しかし、ヒートポンプ空調の市場動向自体は厳しいようです。

決算説明会では2〜3年かけて市場が回復する見込みである、と話がありました。

しかし、この事業環境下でも、同じく市場需要を大幅に上回る販売予想を打ち出しています。

商品 24年度 市場需要 

(対前年比予想)

24年度 ダイキン

(同)

住宅用 -1% +15%
ヒートポンプ +1% +48%

 

この強気の販売予想を出せる理由は

  • 10月に稼働するポーランド工場で新製品を生産・投入するため
  • 販売・サービス体制の強化

これらを掲げています。

 

ここまでをまとめると、決算におけるポジティブな原因は

「米国と欧州のボトルネック要因が、一転好調予想に変更されたこと」と言えそうです。

 

そして、その両市場に共通していることがあります。

それは「販売網・サービス体制の強化」です。それは一体何でしょうか?

 

ここを深掘りすることで、ダイキン工業の本質的な強さ空調事業の特性を理解することにつながるでしょう。

Next: 長期投資家にとってダイキンは買い?改めて「強み」を再確認すると…

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