配当金は大丈夫?
キリンに投資している方、これから投資される方は配当金に関心があるかもしれません。実はキリンは1907年の創立以来、毎期欠かさず配当を継続しており、利益の40%以上を配当に回す方針です(配当性向40%以上)。

出典:マネックス証券
2019年から2021年にかけて、大幅に減益していながらも配当金は減配とはなりませんでした。当時の配当性向は90%近い高水準でありながら、配当を実施したことから、配当金を減らさないという強い意思も感じられます。
過去の状況から、減配しづらいことは見て取れます。しかしながら、今後配当金が増えていくには、やはり業績の成長が重要です。
今後の成長の期待となる要素をまとめます
- 堅調な医薬事業(協和キリン)の貢献
- ヘルスサイエンス事業の利益拡大
- 消費者の健康志向の高まり
一方で、マイナスとなる要因もあります。
- 国内酒類消費量の縮小
- 主力医薬品の売上低迷(収益源のクリスビータは2030年ごろ特許切れとなる予想)
- 小林製薬紅麹問題による、健康食品へのイメージの悪化
現状は、医薬事業が業績を牽引していますが、中長期的にはヘルスサイエンス事業がどのように成長していくかがポイントになると考えます。今後もチェックしていきたい企業の1つです。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取り扱いには十分留意してください。
『
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
』(2024年7月8日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。