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米不足対策に“備蓄米放出”を要望の吉村知事。巷からは「パフォーマンス」「それよりも維新はパワハラ知事を放出しろ」と冷ややかな反応

大阪府が農林水産省に対し、政府の備蓄米を放出するよう要望したという話が波紋を呼んでいるようだ。

報道によれば、大阪府内の小売店などではコメの入手が難しい状況が続いていて、先週大阪府が緊急で実施した抽出調査では「大阪府内の約8割の小売店などで、品切れが発生している」という結果が出たということ。

大阪府の吉村洋文知事は、備蓄米放出の要望に関して「需給がひっ迫しているのであれば倉庫に眠らせておく必要はない」と語ったという。

“コメ転売ヤー”も大量発生中

このところ連日報じられている米不足の問題だが、昨夏の猛暑によってコメの生育不足が顕著となり、それゆえ流通量が減少していることが、主な原因だと指摘されているところ。

そのいっぽうで、マスコミは「令和の米騒動」などと連日過剰に報道していることにくわえ、SNS上でも空となったコメの商品棚の画像などとともに「コメが買えない」との投稿が拡散したこともあり、それに煽られた一部の消費者による買い占めが発生。

さらに8月に入ってからは南海トラフ地震臨時情報の発表や台風や大雨といった、災害発生への不安の高まりも相まったことで、買い占めの動きがさらに加速。メルカリなどのフリマサイトでも、俄かに“コメ転売ヤー”が溢れる事態になっているというのだ。

そんななかで取沙汰されている今回の備蓄米放出の要望だが、この備蓄米とは1993年に発生した、いわゆる“平成の米騒動”をきっかけに、その翌々年の1995年から制度化されたもので、国民の主食であるコメを不作の際でも安定供給できるように、常時100万トン程度備蓄しておくというもの。

吉村知事や大阪府は、昨今の米不足問題の解消のため、この備蓄米を放出せよと要望したとのことだが、政府側は「全国的に見れば需給逼迫にない」として突っぱねたということ。

実際、回転ずしや牛丼チェーンなどをはじめとした、日頃コメを大量消費する外食産業からは、今のところ米不足で困っているといった声はあがっておらず、またパックご飯の需給にも大きな逼迫はみられない状況。

また時季的にも、9月を迎えれば今年の新米が流通し始めるということで、価格がどうなるかはさておき、今の米不足の状況もそれに伴って解消されるだろうというのが多くの見立てだ。

「やってる感要らないから」との冷ややかな反応

それだけに、吉村知事や大阪府による備蓄米放出の要望に関しては、時季的にもすでにそのタイミングをすでに逸していることにくわえ、仮に要望通り備蓄米が放出された場合に、コメの価格の値崩れが起きるおそれも高いということで、とても現実的な策ではないことは明らかといったところ。

それだけに今回の件に関しては、巷から「パフォーマンス」「ココぞとばかりにやってる感要らないから」といった、吉村知事らへの批判の声が噴出する事態となっているようだ。

そうでなくとも最近の維新といえば、維新所属の斎藤元彦兵庫県知事による一連のパワハラ疑惑の発覚により、世間からの風当たりは相当きつくなっているところ。現に先日25日に投開票があった大阪府箕面市長選では、維新の現職市長が無所属新人候補に敗れるという“非常事態”まで起きた。

こういった状況を受けて、後手に回っているとの批判も多かった斎藤兵庫県知事に対する党の対応に関し、30日に開かれる県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問の内容を踏まえて判断する方針を、日本維新の会の馬場伸幸代表がここに来て示唆したところなのだが、SNS上からは「備蓄米より先にパワハラ知事を放出しろ」と揶揄する声もあがっているようだ。

Next: 「この闇市みたいなん何とかすんのが先だろ」

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