fbpx

ハリス支持者の半数が国外移住希望?トランプ勝利後に起きている混乱と抗議運動=高島康司

いまだにショック状態

いまの民主党支持者は、トランプが再びホワイトハウスに戻るので、ただパニックに陥っているという状態だ。ということでは、大規模な抗議運動や暴動が発生する状況にいまははない。

リベラル派の女性たちがカマラ・ハリス副大統領の敗北を悼み、反抗的に頭を剃っている動画が、「TikTok」に出回っている。

別の動画では、女性が座っている間に別の女性が髪を切り落とし始めている。動画中のキャプションによると、この女性は頭を剃ることが、「自分をコントロールするために残された唯一の手段」だということだ。そして、「私たちは戦い続け、すべての女性とマイノリティとともに立ち上がる」と書かれている。

これは「TikTok」にアップされたトランプ勝利に怒り狂うハリス支持者の怒りの爆発だ。YouTubeにアップしたのでぜひ見てほしい。

また、産婦人科の医師助手が、2024年の大統領選挙でドナルド・トランプを支持した有権者の娘や孫に対して、死を覚悟した報復をしたいと表明し、フィラデルフィアの病院を解雇されてもいる。

また、いま「アクア・トファナ」という語句が多く検索されている。「アクア・トファナ」とは、1630年頃シチリアでジュリア・トファナという名の女性によって作られた強力な毒薬で、歴史的に女性が男性を殺すことで関係から解放されるために使われていた。ソーシャルメディア上では、一部の狂信者たちが、アクア・トファナをトランプ支持者に使うべきだと提案しているのだ。この新しいムーブメントは、「MATGA – make aqua tofana great again」と呼ばれ、トランプ支持者を植物や花で毒殺する方法を女性たちに教えている。選挙の余波でこれほどの怒りを見たことはない。

来年の1月20日の就任式までが正念場

トランプが初めて勝利した2016年の選挙や、また選挙の結果で対立した2020年でも相互の憎しみは大きかったが、今回は大敗した民主党支持者の落胆と憎しみが凄まじい。いまはショック状態で比較的に静かだが、これから次第に憎しみを発散する抗議運動が多発することは確実である。

しかし、トランプに対する大規模な抗議活動はすでに始まっている兆候もある。例えば、11月8日にはトランプが経営するシカゴのホテルの外で大きな抗議行動があった。ハリス支持の抗議者たちが、シカゴにある「トランプ・ホテル」の前に集まったのだ。主催者たちはメガホンで「トランプはファシストだ」「人種差別主義者だ」と叫び行進した。

そして、ニューヨークとフィラデルフィアでも大規模な抗議デモが行われている。「ニューヨーク大学」の学生たちは、トランプ次期大統領の勝利に抗議するため、ニューヨークの「キャドマン・プラザ公園」付近に集まり、「多くを虐殺して手が血に染まっている!」や「ドナルド・トランプは出て行け!」といったスローガンを唱えている。

これらの抗議運動は氷山の一角にすぎない。これらのデモのタイミングがシンクロしていることから、組織的な資金調達が背後にあるのではないかとの憶測が広がっている。いずれにせよ、2016年の規模を越えて、トランプ大統領の就任式が近づくにつれ、事態は本当に狂い始めるだろう。

民主党支持者の中には、トランプが大統領に就任すれば、公然と衝突が起こると予想しているメディアもある。「ワシントン・ポスト紙」は、マイケル・ファノンという連邦議事堂警察の元警官に関する特集記事を掲載した。彼は森の中の屋敷に一人で住み、トランプ大統領誕生による最悪の事態を恐れている人物だ。

トランプの勝利が発表されたとき、ファノンは武装すべきだと確信したという。ファノンは、自分は犯罪者予備軍などではなく、アメリカの民主主義をファシストであるトランプから守る愛国者だという。

言うまでもなく、ファノンは孤独ではない。いまのアメリカにな、彼のような人は何百万人もいる。民主党のスター、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員は次のように言い、警戒を怠らないように促した。

「我々はファシズムと権威主義の政治的時代に入ろうとしている。政治的反体制派や立法反対派を投獄することは珍しくなくなるはずだ」

また、「MSNBC」の人気キャスター、レイチェル・マドーも、共和党の次期大統領への投票率は、アメリカ人が「民主主義を手放し」「強権的で権威主義的なシステム」を選んだ証拠だと主張している。

Next: トランプの政策も批判の的。2025年初頭までの動乱に要警戒

1 2 3
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー