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アメリカを戦争に駆り立てるのは誰か?迫る第三次世界大戦…背後に「ネオコン」の暗躍も=高島康司

ロシアの警告を無視する米国とNATO

「オレシュニク」に搭載された「アヴァンガード」は放射線を発しない核兵器なみの破壊力を持つ新兵器だとも言われている。「オレシュニク」の発射でロシアは、ウクライナと欧米に、長距離ミサイルでロシア国内を攻撃しないように強い警告を発したのだ。もし今後も攻撃が続くようであれば、「ウクライナの意思決定センター」、つまりウクライナ政府そのものが攻撃対象になり得るとしたのだ。

これは、プーチンの最大限の警告である。

しかし、ウクライナをはじめ、アメリカを中心としたNATO諸国は「オレシュニク」と「アヴァンガード」の脅威を完全に無視し、「ATACMS」によるロシア領土の攻撃を平然と継続している。11月24日、戦術航空機が配備されているロシア西部クルスク州の「クルスク・ボストーチヌイ飛行場」が2発の「ATACMS」の攻撃を受け、クラスター弾頭の一部である子爆発体2発が飛行場で爆発した。

これは明らかに、アメリカとNATOはロシア領内の長距離ミサイル攻撃を続けるという意思表示であることは間違いない。

もちろんこうした攻撃は、ロシアの報復を招く。そのときは、衝撃波兵器の「オレシュニク」と「アヴァンガード」が使われることだろう。そして、ロシア国営メディアの報道では、「ATACMS」を運用するNATO軍の指令センターがポーランド国内にあることから、ポーランド国内の基地が攻撃目標になることもあるとしている。

ポーランドはNATO加盟国なので、もしこの攻撃が実施されると、NATOは集団安全保障条約なので、ロシアとNATO諸国は戦争状態になる。第三次世界大戦と呼べる規模になるかどうかは分からないは、大戦争に発展することだけは確かだ。

トランプ政権の頓挫を狙うバイデンと「ネオコン」

さて、いまこのような非常に危険な状況だが、やはりこうした一連の出来事のきっかけは、バイデン政権がウクライナに長距離ミサイルでロシア国内の攻撃を許可したことである。

前回の記事にも書いたように、バイデン政権は大戦争の引き金を引くことで次期トランプ政権を巻き込み、トランプ政権が本来意図している連邦政府の縮小などの内政改革の実行を阻止しようとしているように見える。

これを行っているのは、バイデン政権の背後におり、次期トランプ政権から排除されることが決まったブリンケン国務長官やサリバン補佐官などを含む「ネオコン」の勢力だろう。

彼らは、あらゆる地域で戦争を拡大して世界を不安定にして、トランプ政権を混乱に巻き込み、トランプの革命的な内政改革を頓挫させる構えなのだろう。

Next: 「ネオコン」はトランプ政権にも?無能な欧米の指導層と危機の拡大

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