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なぜバフェット「S&P500」全売却?金融危機は近い?残した保有銘柄と長期投資家が参考にすべきこと=栫井駿介

長期投資家としては今後どうしたらいい?

ここまでを踏まえて「今後はどうしたらいいの?」と疑問に思いますよね。

ここでは、今後の心構えと実際の行動について解説します。

<いまは慎重になるべき>

過去の水準や直近の株価上昇の理由を考えると、多少バブル感があるとも考えられます。

またバフェットは経験に基づいて、株価下落を予測している可能性が十分ありそうです。

実際にリーマンショック前にも、金融株の売却をしています。

ほかにも、バフェット自身はいま約3,100億ドル(過去最高)というかなりの現金ポジションを持っています。

このことから、買いたい株がないから割安な機会を待っているとも考えられるでしょう。

バフェットの言葉で、市場が楽観的になっている時こそ慎重になるべきで逆に市場が悲観的になっているときこそ積極的に動くべきだと言っています。

この言葉を現状に当てはめて考えると、今は慎重になるべきタイミングとみてもいいかもしれません。

またつばめ投資顧問としても、近々調整が起きてもおかしくないと思っています。

<長期投資家としての行動指針>

長期投資家としては、このような不安になるニュースがあったとしてもいいと思った企業を買っておいてその企業の株価に異常がないか観察を続けることが重要です。

いい株と悪い株を見極められたら、ポートフォリオの入れ替えをして自分の持ち株をいい株に固めていきましょう。

そこで暴落が来た時に自分が信じられる株に大きく資金を投入すると、市場が回復すると同時に大きく花が咲きます。

これが、長期投資の真髄だと思っていますし実際につばめ投資顧問ではそういった投資をしています。

なので、暴落は来るものだと思っておいて過度に悲観的になるのではなく、淡々といい企業を探して投資していくことが大事です。

まとめ

今回は、バフェットがS&P500を売却したことについて解説しました。

S&P500はPERやPBRでみると割高で、バフェットはS&P500が今後下落することを想定しているように見えます。

バフェットは金融株を売却して、ディフェンシブ銘柄を購入していることからバブル崩壊前と似た動きをしています。

このことから、近い将来S&P500が下げてしまうことも視野に入れつつ投資することがおすすめです。

長期投資家としては、保有株の観察を怠らず冷静に投資判断を行うことに集中するようにしましょう。


(※編注:今回の記事は動画でも解説されています。ご興味をお持ちの方は、ぜひチャンネル登録してほかの解説動画もご視聴ください。)


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image by:hamdi bendali / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2025年2月21日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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