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ドンキ絶好調、時価総額3兆円突破!PPIH株は買いか?成長が止まらない理由と今後の課題=澤田聖陽

ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)が、2024年5月30日、終値ベースで時価総額3兆円を突破した。国内小売業界で第4位に躍進し、その勢いを支えているのが、堅調なインバウンド需要とPB商品の伸長だ。3Q決算では売上・営業利益ともに過去最高を記録し、主力のDS(ディスカウントストア)事業が好調を牽引。今夏には新たな中長期経営計画の発表も控え、投資家や業界関係者の注目が集まっている。(『 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 』澤田聖陽)

※本記事は有料メルマガ『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』2025年6月13日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:澤田聖陽(さわだ きよはる)
政治経済アナリスト。国際証券(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券)、松井証券を経て、ジャフコ、極東証券にて投資業務、投資銀行業務に従事。2013年にSAMURAI証券(旧AIP証券)の代表に就任。投資型クラウドファンディング事業を立ち上げ拡大させる。現在は、澤田コンサルティング事務所の代表として、コンサルティング事業を展開中。YouTubeチャンネルにて時事ニュース解説と株価見通しを発信している。

時価総額3兆円突破!売上・営利ともに過去最高

ドン・キホーテ(ドンキ)を展開しているパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の時価総額が5月30日に終値ベースで時価総額3兆円を超えた。

小売りではファーストリテイリング、セブン&アイ・ホールディングス、イオンについて時価総額で4位となっている。

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532> 週足(SBI証券提供)

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532> 週足(SBI証券提供)

同社は5月14日に2025年6月期第3四半期(3Q)の決算発表を行っており、数値は以下のとおりである。

売上:1,688,207百万円(前年同期比7.7%増)
営業利益:128,683百万円(前年同期比16.7%増)
経常利益:125,668百万円(前年同期比10.6%増)
親会社株主に帰属する四半期純利益:75,871百万円(前年同期比5.3%増)

3Q単体、累積ともに売上、営業利益で過去最高となった。

また同社の2025年6月期の業績予想については据え置いているが、以下の予想数値とな
っている。

売上:2,220,000百万円(前年同期比6.0%増)
営業利益:155,000百万円(前年同期比10.6%増)
経常利益:150,800百万円(前年同期比1.4%増)
親会社株主に帰属する四半期純利益:90,000百万円(前年同期比1.5%増)

同社の事業セグメントは大きくディスカウントストア事業(DS事業)、UNY事業(GMS事業)、海外事業に分けられる。

以下、各事業の状況について記載していく。

好調な国内ディスカウントストア事業

DS事業の数値については、3Qまで以下のとおり前期数値を大きく上回って推移している。

売上:1兆805億円(前期9,846億円)
営業利益:823億円(前期657億円)

既存店売上が前期比107.1%と引き続き好調で、免税売上、非免税売上ともに好調だが、特に免税売上は3Qの日販売上平均は過去最高、4月は単月168億円と過去最高を達成、年間1,700億円の目標に向けて順調に推移している。

同社は「インバウンドNo.1宣言」から「絶対王者を目指す!」としている。

同社は「商品構成力」「店舗サービス力」「集客力」の3つで差別化できており、今後、訪日客数の伸び率が鈍化する局面になったとしてもシェアを伸ばしていけると自信を持っている。

DS事業でもう1つの強みは、PB/OEM商品の拡大だ。

Next: PPHI株は買いか?海外事業が成長のカギだが…

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