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韓国議員が竹島上陸。それでも日本は日韓通貨スワップ再締結に応じるのか?

韓国の慢心は、日韓通貨スワップ協定を物別れに追い込むか?

いくら「格付け会社は信用できない」と日本人が正論を述べても、その格付けの影響はまだまだ大きい。外国人がこうして何の好材料もない韓国株を購入しているのは事実であり、そして、KOSPIは2050まで上昇した。

しかし、これによって韓国経済にはまだ余裕があると韓国自身が錯覚すれば、日韓通貨スワップ協定の再開要請がなくなるかもしれない。韓国経済が好調に見えることは、日韓通貨スワップ協定締結に懐疑的な立場にとっては朗報となる。だから、確率的には50%と最初に述べた。

日本の立場として、「韓国は日本より国家的な格付けが2段階も上。それなら通貨スワップ協定の再開なんていらないですよね。まさか、要請なんてしませんよね?」と言える。まあ、本当なら麻生大臣あたりに皮肉たっぷりに述べてほしいのだが。

韓国市場に全幅の信頼を寄せるのは難しい

では、実際に韓国経済は好調なのだろうか?貿易黒字だけを見れば今月は100億ドルを突破した。輸入が減っての不況型黒字ではあるが、それでも100億ドルは大きい。けれども、在庫もそろそろ切れてくる頃なので輸入しないと製品が組み立てられない。そういった意味で今後の韓国経済については、輸入がどのように推移するかを見守る必要がある。

実際のところ、好調とも不調とも、どちらにも見えるから不思議である。少なくともKOSPIで2050あるのだから、これで不調だと述べるわけにはいかない。ただ、不安材料もないことはない。

THAAD(終末高高度防衛ミサイル)の配備決定による中国からの経済報復は、韓国経済においてはかなりの不安材料だ。市場の投資家はそれほど影響しないと考えているようだが、中国経済そのものだって今後、順調に推移するとは言いがたい。中国経済の悪化は韓国経済にもダイレクトに影響するのでこれも動向が気になるところだ。

また、北朝鮮のミサイル開発、発射実験も断続的に行われている。東亜の情勢は一瞬即発とは言わないが、尖閣諸島の接続水域への中国船の侵入など、かなり危険な状態が迫っているのは確実だ。武力衝突は起きないかもしれないが、そういった地政学的なリスクを無視した投資は考えものである。

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2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』(2016年8月14日号)より一部抜粋・再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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数年ごとに起きるデフォルト危機。世界経済が後退すれば、投資家が真っ先に資金を引き揚げていく新興国市場。輸出依存が96%という恐ろしい経済構造。ヘッジファンドに玩具にされる韓国市場。中国の属国化へと突き進む2014年。並行してスタグフに悩まされる現実。そして、1100兆ウォンを超え、雪だるま式に膨らむ家計債務の恐るべき実態。経済の問題点とは何なのか?なぜ、また、第四次経済危機が迫っているといえるのか。それは読めばわかる!投資、ビジネス、教養、雑談ネタにも最適な、最も韓国経済の実情を知ることが出来るメルマガ。

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