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アンティークコインの世界を通して見る「ビットコインブーム」の今=田中徹郎

通貨の未来は「電子化」で間違いないでしょう。しかしビットコインが実店舗で使えるなどデジタル化が進む一方、逆の動きも見られます。金など現物資産が好まれる傾向です。いま何が起きているのでしょうか?(『一緒に歩もう!小富豪への道』田中徹郎)

プロフィール:田中徹郎(たなか てつろう)
(株)銀座なみきFP事務所代表、ファイナンシャルプランナー、認定テクニカルアナリスト。1961年神戸生まれ。神戸大学経営学部卒業後、三洋電機入社。本社財務部勤務を経て、1990年ソニー入社。主にマーケティング畑を歩む。2004年に同社退社後、ソニー生命を経て独立。

なぜいま「暗号通貨」と「現物資産」が同時に選好されているのか?

通貨はすべて電気信号に置き換わる

近年、急速にビットコインの認知度が高まってきましたね。最近では実際に通貨として利用できる事例も増えてきて、4月からはビックカメラが一部店舗でビットコインによる決済を実験的に始めたそうです。

世界を見渡せば、このような仮想通貨だけではなく、中央銀行自らがデジタル通貨の発行のため実証に着手する事例も出てきました。

通貨の未来は、デジタル化の方向と見て間違いないでしょう。つまり、紙幣や硬貨は世の中からなくなり、通貨はすべてネットワーク上にある電気信号に置き換わるということです。

金やアンティークコインなど現物資産が人気に

このように通貨の世界でデジタル化が進行する一方で、逆の動きも見られます。例えば、金、アンティークコイン、宝石、美術品。このような現物資産が選好される傾向です。

現物資産が好まれる理由は、ちょうどいま世界中が注目する地政学的なリスクだけではなく、中央銀行が発行するマネーの異常な増殖も大きな理由でしょう。しかしそれ以外にも、進行しているマネーのデジタル化の受け皿として、人々が現物への嗜好を強めている側面もあるように思います。

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電子マネーへの懐疑と現物資産の選好は投資家の本能?

デジタル化されたマネーの世界では、個人が持つ資産の捕捉は容易です。別に隠し事をするつもりはなくても、自らの資産が完全ガラス張りになることへの、本能的な抵抗があるのではないでしょうか。

デジタル化されたマネーに対する信頼性にも不安感はあると思います、それがネットワーク上のデジタルデータではなく、現物の資産を手元に置きたいという希望につながっていると思います。

あるいは、中央銀行や政府の金融政策に対する信頼感も影響しているかもしれません。デジタル化されたマネーの世界では、金融政策の機動性はさらに高まり、例えば通貨供給量の調整はより柔軟に行えるはずです。

その結果、国民一人一人が保有するマネーの実質価値は、政府や日銀に完全にゆだねられることになるでしょう。

現在進行しつつある現物資産の選好は、マネーのデジタル化に対する無意識の反応という側面もあるのかもしれません。

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一緒に歩もう!小富豪への道』(2017年4月13日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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