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安倍内閣の支持率と官製相場を急落させる「逆賄賂」発覚リスク=吉田繁治

学校法人の認可は「利益供与」だ

政府による学校法人の認可は、実は利益供与です。政府から学校法人とされると、政府・自治体からの様々な補助金や助成金が支給されるからです。

そのため、認可に公正さがない場合、特定の企業に対する政府からの「利益供与(税金の分配)」だったということにもなります(逆賄賂)。メディアにはこの視点が欠けているため、仮に安倍首相が関与していても違法ではないと言っているのです。

私学の学校法人の申請を指導していた人から聞いたことがありますが、「学校法人の認可にはいろんな条件があって、きわめて難しい」と言っていたことを記憶しています。

所得税、固定資産税、不動産取得税、寄付金などが無税になる優遇税制があり、しかも、政府からは規定の補助金が出て、履修すれば獣医の受験資格も与えられるからです(私立大学等経常費補助金交付)。単なる私塾では、これらの特典はありません。

「学校法人の認可は利益供与である」という視点を持てば、森友学園問題と加計学園問題は、首相の関与があった時点で「政府の法的な不正行為」になります。民主党とメディアが、なぜこの視点をもたないのか不思議です。

安倍政権は「忖度」だらけです。アベノミクスの効果に対する疑問を審議会で述べただけでも、「あなたはアベノミクスに反対するんですか!」という剣幕で、発言を封じ込めてきました。アベノミクスもまた「絶対」だったのです。

当然に、菅官房長官(大臣のとりまとめ役)と萩生田官房副長官は、疑惑は事実無根で捏造だと否定しています(官房副長官は次官会議を主催し、省庁に対して強い権力をもっています。事実上、省の次官より上の立場です)。

疑問

文科省の松野大臣は、野党から要求のなかった文書を、なぜ公開したのか?安倍首相の承諾を得て公開したのか、そうではないのか?首相の威を無断で借りて、萩生田官房副長官が自分の発意で言ったことであり、自分の指示はないとしっぽ切りで逃げ切るためか?あるいはマスコミに漏れてしまい公表を迫られたのか?

「危険水域」までたった10%

国会開催中の内閣支持率は、時事通信調査で45.1%へと約10ポイント急落しています(6月9日から12日)。不支持は5ポイント増えて33.9%です。

朝日新聞調査では、支持率が47%から41%への下落です。与党寄りの読売新聞調査でも61%から49%に下落し、むしろ下落幅はもっとも大きい。現在の支持率はもっと低下しているでしょう。説明不足という世論が85%だからです。

そして、この内閣支持率が40%付近に下がると、与党の政権維持の危機が始まります。学校法人の認可が利益供与であると国民に知られれば、支持率はもっと低下するでしょう。

政府は、今週からの東京都議選の選挙戦で「決められない小池知事」と非難することで、自民党が勝利することに賭けているのか?「人の噂も75日」と、国民的な人気のある議員を登用して内閣改造を行い(予定は17年8月)、メディアからの「雑音」の沈静化を待つのか?

現状、小池都知事の支持率は、当初の67%から最新調査で51.2%という微妙な線です(6月18日:JX通信)。FNNでは65.7%となっています(FNNの就任当初の調査では、支持率は90%と極めて高かった)。

安倍内閣は、疑惑の完全否定により、問題の初期対応を誤りました。国民はこれを忘れて赦免するでしょうか?すべては世論次第になってきました。安部首相もこれを深刻にとらえているようです。支持率が30%台へと、あと10%下がれば、自民党内で政局(次期首相選び)が動くからです。

Next: 民間に金が回らないアベノミクス、内閣支持率低下でついに終焉か

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