金融資産を持った高齢者にボッタクリ金融商品を売りつける一方、低所得層からは高利貸しで毟り取る。ゼロ金利下の日本金融はいつまで生き残れるのでしょうか。(『億の近道』街のコンサルタント)
プロフィール:街のコンサルタント
20数年間を金融(主に証券)会社で過ごし、投資銀行業務や事業育成の業務を担当。「金融機関に籍を置く(安全な)立場で客観的なことを言うより、いっそのこと経営者と同じ立場で事業拡大のお手伝いを出来ないものか」と思い立ち、2005年春に証券会社をリタイアしてコンサルティング会社を設立。
日本の金融は「金利が消えた世界」でいつまで生き残れるのか?
低所得者を苦しめる、銀行の「高利貸し」
週刊東洋経済(7/15号)では、銀行の「高利貸し」が特集となっていました。低所得者及び若年層狙いのリボ払い専用カードがトラブルを引き起こしている実態も書かれていました。
節操のない国内版ハゲタカたち…いや、ハイエナたち。金融資産を持った高齢者にはボッタクリ金融商品やウソツキ健康食品。低所得層には高利貸し。凄まじい。
老害政治がすべての元凶
国会は森友詐欺学園や加計忖度学園で空転している場合ではありません。閉会中審査を録画して観ましたが、まあ、国権の最高機関で何とも空しい議論が…。
農水省の分厚い岩盤に穴をあけるために文科省は協力してあげたのに、天下り問題で責任を取らされるなんて納得がいかない…と、飼い犬の逆襲に遭っている構図です。それでも、規制改革推進会議の実績作り(与党の支持率向上、執行部の権力拡大)のために無理をした…なんて本音をぶちまけるわけにもいかず、また身内の族議員との権力闘争の材料にされたりなど、右往左往している執行部の情けないこと…。熟慮が足りません。
そもそも、告示だけで50年間も獣医学部の新設を禁止させていた農水系族議員の責任追及にも切り込めない老害政治が、ニュースにもならない。シルバーポピュリズムとは言われますが、シルバー(老害)政治体制こそが真の元凶です。日本の政治家こそが、高齢化の代表例ですから(呆)。
日本はゼロ金利から脱却できるのか
これら脳ミソが石灰化した方たちが運転する日本国の金融界が、はたして金利のない世界でいつまで生き残れるのか?
個人的には、いずれは稼ぐ力のある上場企業から配当を得るか、または海外への投資を増やすと言った方法しか残されていないのではないか?と考える次第です。
おりしも今の世界には、(悪い種類の)インフレ以外に金利が大きく上昇する要因が見当たりません。先進国では数%がやっと、主要新興国でも高金利など期待できなくなってきました。加えて、日本はゼロ金利から脱却できるのか? 脱却できたときの世界を見るのも怖いですが…。
『億の近道』(2017年7月13日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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