毎月分配型投信だけじゃない、市場を跋扈する「タチの悪い情報」に注意せよ=街

毎月分配型投資信託の「タコ足分配金問題」がニュースとして大きく取り上げられました。このメルマガでも何度も指摘してきましたし、識者達によっても懸念する意見が出され続けていた問題です。(『億の近道』街のコンサルタント)

プロフィール:街のコンサルタント
20数年間を金融(主に証券)会社で過ごし、投資銀行業務や事業育成の業務を担当。「金融機関に籍を置く(安全な)立場で客観的なことを言うより、いっそのこと経営者と同じ立場で事業拡大のお手伝いを出来ないものか」と思い立ち、2005年春に証券会社をリタイアしてコンサルティング会社を設立。

重い腰を上げた金融庁。なぜ「タコ足分配金」は許されてきたのか?

法令違反もどきの勧誘行為にメス

まず、毎月分配型投資信託の「タコ足分配金」問題がニュースとして大きく取り上げられました。このメルマガでも何度も指摘してきましたし、識者達によっても懸念する意見が出され続けていた問題です。ようやく、同型投信の8割が元本の過半を取り崩して分配原資に充てていることなどや、配当金全額を元本から払い出している投信が2割もあるなどのデータが広く公表されました。

「年金替わりに」とか「生活の足しに」と言い、高配当を前面に押し出した法令違反もどきの勧誘行為などは早い時期から問題視されていました。ですが、販売する金商業者(銀行や証券など)を守るために主務省(金融庁)は黙認し続けてきました。それが最近の運用難によって分配金額を減らす動きが出るなどして、投資家からの批判が急増したことにより、主務省もようやく重い腰を上げざるを得なくなったというのが真相です。

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元本から取り崩しているのに「年利〇〇%!」などと謳うパンフレットで勧誘していたのですから、まさに詐欺です。数年前からは「利益に基づいた正式な配当金とタコ足にあたる特別分配金を分けてちゃんと説明するように」といった指導は出ていましたが、「貯蓄から投資へ」「国民の金融リテラシー向上を」と唱えている割には、何とも間抜けな監督・指導方法と言わざるを得ません。業界と癒着しているからです。

森金融庁長官は(真の行政として国民のために)馴れ合いの業界慣行を潰そうとしているわけです。素晴らしい。

真逆のことを言っていた自称エコノミストたち

さて、金融市場はトランプノミクスの話題で持ちきりです。金利も為替動向も選挙の前後で大きく変わりましたが、トランプ氏が当選したら「円高で95円を超える!」「日経平均株価は15,000円を割るかも!」と言っていた識者達は今頃どうしているのか…?

中には180度方向転換して「考え方が変わった。来年には120円!」と言う方も現れてきました。考えが間違っていたとして、意見を変えるのは悪いことではありません。「君子豹変す」と言われますが、その言葉通り、ちゃんとした勉強や洞察を踏まえて方針転換をされる分には、こちらも勉強になりますし、その意図をしっかりと表明しての方針転換であれば良い意見表明となります。

質が悪いのは、特定の考え方に固執して、または自身の著書の宣伝(金儲け)を目的に突飛な意見を開陳し続ける、「自称エコノミスト」や「何処かの教授」と言われる方々です。

投資を真面目に考えている一般投資家を混乱させるだけで無く、新規の投資家に対しても投資の本質を誤解させ、金融市場がまるで博打場であるかのような誤解を与える懸念があります。今の金融市場は確かに博打場のようでもありますが…(汗)。

専門家と言われる方々にお願いしたいのは、売名を目的とした露出は控え、市場の正常化や投資家のリテラシー向上に役立つ発言をお願いしたいということです。

Next: 日本市場にはまだまだ有望な割安株がある/トランプ氏は「偉大なる詐欺師」

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