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ビットコイン急落と北朝鮮、ロシア最強暗号通貨「クリプトルーブル」の意外な関係

JPモルガンがZcashに乗り換えた、もう1つの理由

さらに、もう1つの決定的な理由があります。それは、イーサリアムと深く関係しています。イーサリアムは、暗号通貨というより、ICOのプラットフォームと言ったほうが理解しやすいかもしれません。

イーサリアムは、それ自体がまだ未完成で、完成形に至るまで、ハードフォークや仕様変更など、4度の開発段階を経なければなりません。

最終的には、4段階目の「セレニティ」を経て、ビットコインと同じプルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work)からプルーフ・オブ・ステイク(Proof of Stake)への移行が完了することになっています。

差し迫っているのは、最終段階の「セレニティ」への条件整備ともいえる3段階目の「メトロポリス」というアップデートで、9月下旬に実装されることになっています。

「メトロポリスと」と「セレニティ」が実行されると、トランザクションにかかるコストが圧倒的に安くなり、セキュリティも一気に強化されるので、金融業界にとどまらず、ありとあらゆる産業の様相を変えてしまうかもしれません。

JPモルガンが突如「R3コンソーシアム」から脱退すると同時に、リップル(Ripple)から最も匿名性が高いZcashに乗り換えましたが、イーサリアムが最終段階の開発を終えると、非常に匿名性が高い暗号通貨に生まれ変わるのです。

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その際に、イーサリアムに実装されるのが、Zcashで使われている「ゼロ知識証明」という技術で、9月下旬に予定されているメトロポリスの実施に当たっては、このZcashとの共同作業によって行われるとされています。

つまり、イーサリアムの性能強化と同時に、Zcashがもともと備えている匿名性技術に注目が集まると多くの投資家が期待しているのです。

ですから、JPモルガンがR3から脱退し、イーサリアムの開発や普及に取り組むEnterprise Ethereum Alliance(EEA)に加盟した上、Zcashとの提携を発表したのも自然な流れと言えます――

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※本記事は、『カレイドスコープのメルマガ』 2017年9月14日第223号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した全文や、本記事のパート2(ユーラシアの新通貨制度、ビットコインや他アルトコインの将来について)もすぐ読めます。

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