日産に続き、SUBARU(スバル)でも無資格検査が発覚した。合理化を追求すると、結果的に「技術大国ニッポン」という看板を傷付けることになる。(『近藤駿介~金融市場を通して見える世界』近藤駿介)
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今、求められているのは「日本らしい技術革新と生産性向上」だ
スバルも無資格検査、30年以上前から
「SUBARUお前もか!」という感じである。
SUBARU(スバル)が自動車の完成検査員の資格がない従業員に検査をさせていた問題で、30年以上前から常態化していた可能性があることが27日明らかになった。
2000年まで「少なくとも20年近く前から無資格検査が行われていた」。日産自動車系列なので、悪しき文化が共用されていたとしても不思議ではない。
SUBARUが先なのか、日産が先なのかは定かではないが…。それはもはやどうでもいい、本質から離れた問題だ。
グローバルスタンダードは日本に合わないのか
合理化、技術革新、生産性の向上…。政府や経営陣、有識者たちはその必要性を強調するが、技術は進歩しても、人間の心は技術の進歩にすぐには追いつけないという点も考慮しなければ、結果的に「技術大国ニッポン」という看板を傷付けることになる。
単にグローバル化、国際競争と称して海外の考えを取り入れるのではなく、日本らしい、日本人にあった技術革新、生産性の向上を目指してほしい。
日本で最も早くグローバルスタンダードを急速に取り入れたのが、バブル崩壊後の資産運用、投資業界。その日本が未だに「金融後進国」と言われている現状に対して、検証と反省が必要だと思えてならない。
金融業界の失敗に学べ。目の前に格好の失敗例があるのだから。
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『近藤駿介~金融市場を通して見える世界』(2017年10月27日)より
※記事タイトル、本文見出し、太字はMONEY VOICE編集部による
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