今日は文化の日で日本は祝日ですが、為替相場は当然動いていますし、予定どおり雇用統計も発表されます。普段はお仕事が忙しいという方も、ぜひ月に1度のお祭りイベントに参加していただければと思います。(『ゆきママのブログでは書けないFXレポート(無料板)』『お値段以上!?ゆきママの「週刊為替予測レポート」(有料板)』FXトレーダー/ブロガー・ゆきママ)
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先月に続いてハリケーンの影響を見極めたい
前回発表された9月分は、ハリケーンの影響によりサービス業を中心に多くの離職者が出たことで非農業部門雇用者数が−3.3万人とまさかのマイナスに落ち込みました。その一方、平均時給(賃金上昇率)は前月比+0.5%・前年同月比+2.9%と、医師や看護師、レスキューといった高給な人々の労働時間が大きく伸びたことで力強い数字を示していました。
そして、今回の10月分では、この9月分(前回)からの反動はもちろん、本当にハリケーン以外の要因がなかったかどうかを見極める必要があるでしょう。
つまり、雇用者数の減少は労働市場の逼迫(ひっぱく)を示し、平均時給の伸びは待望の賃金インフレ発生という可能性も存在しているということです。もちろん、ハリケーンの影響は多分にあったでしょうが、マーケットが待ち望んでいた展開ということも考えられないわけではありません。
今回の事前予想値は非農業部門雇用者数が+31.2万人と反動からの大幅増が見込まれています。平均時給は前月比+0.2%・前年比+2.7%となっており前々回までのイマイチ伸びあぐねている数字が想定されていますが、これが予想をしっかり上回ってくるのであれば、いよいよ賃金インフレということでポジティブに捉えられやすいと思いますので、注目しておきましょう。
先行指標は全体的に好調!
それでは、いつものように先行指標を確認していきましょう。今回はISM非製造業指数の発表が雇用統計後になるため空欄となっていますが、その他の数字を確認するといずれも好調と言えるでしょう。
とりわけ製造業の雇用指数はかなりの高水準をキープしているため心強いですね。むしろ、製造業に関しては、ハリケーンによる需要の高まりや、在庫そのものダメージを受けて大幅に減ったため、今後も引き続き堅調とのことです。
ここでも別な意味でのハリケーンの影響が現れており、一般に賃金水準が高いとされる製造業の良好な軌道は賃金を押し上げる可能性があります。
この他、ADP雇用報告も前回から大きく数字を伸ばしていますし、新規失業保険申請件数も順調に低下していますから、雇用者数に関してもそこそこ以上の水準が出ることは、既に織り込まれていると言えそうです。