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誰が日経平均を吊り上げたのか? NT倍率で読み解く海外短期筋の動き=馬渕治好

短期筋は日経先物を売り始めている

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NT倍率(日経平均÷TOPIX)の推移をみると、特に10月を中心とした日本株が上振れした局面では、大きく上昇していた。

これは、日本株上昇の理由は、企業業績の増加など、実態面の改善を評価して、実態の良い企業の株を幅広く買う(それが底上げ的にTOPIXを押し上げる)、という動きがなかったとは言わないが、かなりの部分が、海外短期筋による日経平均先物の買い上げ(それが日経平均ばかりを吊り上げる)によるものだった、と推察している。

そうした短期筋の先物買いは、いずれ売りに転じ、日本株は短期的に反落すると懸念している(反落の要因は、高すぎる米国株が、米国の政治要因で下落すること)。まだ先週の国内株式市況は、下げ基調を強めたとはまったく言えないが、NT倍率は反落気味となっており、既に短期筋は先物を手仕舞い始めた可能性がある。

先週の主要な株価指数の週間騰落率をみると、NT倍率の低下に表れているように、日経平均が0.03%下落した一方、TOPIXは0.40%上昇している。またTOPIXの内訳でも、大型株指数は0.24%上昇だったが、中型株指数は0.57%、小型株指数は0.77%上昇で、小型優位だった。

これは、前述のように短期筋が日経平均先物を売り始めているが、個々の企業に注目した長期投資家の現物株買いが、成長が期待できる小型株に個別に入っている、という動きだと考える。

こうした物色は、健全な動きだと解釈しているが、今後もそうした流れが続くだろう。すなわち、短期筋の売りで日経平均株価は大きく下落するが、それに比べてTOPIX、特に小型株の下落は限定的、という相場展開だ。

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※本記事は有料メルマガ『馬渕治好の週次メモ「時の花」』2017年12月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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馬渕治好の週次メモ「時の花」』(2017年12月11日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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