イスラム諸国でビジネスを展開するなら「ハラル認証」は必要
日本製の商品は質が良いことからイスラム諸国でも人気があり、日本車や電化製品を持つことがステータスとされていることもあるのだとか。しかしながら、欧米諸国では醤油や豆腐などの日本食が日常に受け入れられているのに対し、イスラム諸国へ日本食の輸出は、「ハラル認証」を得ていないがためになかなか進まなかったのが現状でした。
しかし、昨今、徐々にではありますがハラル認証を取得した企業も増えてきました。有名なところでは1960年代からインドネシアに進出している味の素<2802>がありますが、その他にもキューピー<2809>、大正製薬<4534>、マレーシア企業と合弁会社を設立し、魚肉ソーセージを製造している林兼産業<2286>等がマレーシアでのハラル認証を受けています。化粧品分野では資生堂<4911>と花王<4452>がハラル認証を受け、イスラム諸国に進出しています。
また、面白いところでは、ユーグレナ<2931>も、生産する微細藻類ミドリムシとクロレラについてハラル認証を取得しています。ユーグレナは健康食品分野で2018年までにアジアを中心とした海外でミドリムシ食品の市場規模を300億円にする目標を立てているだけに見逃せません。
ハラルの食品市場は60兆円規模だと言われていますが前述のピュー研究所のデータから見ても、今後はさらに人口は増加してゆきます。魅力的なイスラムマーケットにハラル認証を取得した日本企業がどう受け入れられるかにも注目が集まるところです。
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