南欧の混乱による円高に警戒を
それでは、今夜のトレード戦略について考えていきましょう。
まず、もっとも気をつけなければならない要素として、日本時間の本日22時頃にスペインでラホイ首相の不信任決議が行われるとのことです。支持確保との報道があり、不信任案の成立は確定的と見られています。
すでにある程度は織り込まれているものの、発表時はそれなりに乱高下を伴う可能性が高いですし、早期に再選挙ということになればインパクトは強いですから、円高の動きに警戒しておきましょう。
ドルそのものは底堅い
ただし、ユーロ安の動きも同時に発生するため、基本的にドルは底堅い値動きを続けることも予想されます。
また、アメリカ経済そのものはかつてないほど堅調であり、新興国からのリパトリ(海外に投資していた資金を戻すこと)も発生しているように見受けられます。
新興国はおろか、EUもかなり不安定になりつつありますから、この流れはしばらく継続するのではないかと思います。
先日、政局不安からイタリア国債が大暴落しましたが、その時も2円に満たない調整でしたから、底堅さは相当なものでしょう。
上値も重いですし、基本的にはレンジ気味の値動きを続けています。そのためトレンドを見出すのは難しい状況にありますが、仮に平均時給が芳しくなく、ドルが押し下げられるのであれば、押し目買いの意識で入って行きたいですね。
逆に予想を上回る結果となった場合、スペインの不信任決議もありますから、それらの結果を待ちたいところでしょう。さほどパニック相場にならず、円高の動きが限定的に収まるのであれば、押し目を狙っても良さそうです。