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移民大国へ舵を切った日本。外国人労働者50万人増で起こる6つの問題とは=北野幸伯

移民を入れるなら

しかし、私は移民全てに反対ではありません。「日本人がやりたがらない仕事は、貧しくて安く雇える外国人にやらせればいい」という差別的移民はやめるべきと主張しています。ですから3K移民以外はどんどん入れてくださいという考えです。

またモスクワの例を挙げます。ロシア人の一部は、旧ソ連諸国からの移民を差別しています。それと、アジア系では中国人とベトナム人を差別しています。しかし、私を含む日本人は、ほとんどあるいは全く差別されません。むしろ尊敬されている。ではなぜ日本人は尊敬され、中国人やベトナム人は差別されるのでしょうか?

日本人のイメージが非常にいいからです。ロシア人の持つ日本のイメージは、「トヨタ」「ソニー」「パナソニック」。日本は「ハイテクの国」「金持ちの国」と思われています。また、モスクワでは「村上春樹」「村上龍」「吉本ばなな」などの小説が良く売れています。禅や武士道に関心を持つロシア人も多く、難しい質問をされることもしばしば。日本食ブームも5年ほど続いていて、モスクワ中に寿司を食べられる場所がある。人気の日本レストランだと、平日でも行列があります。つまり、ロシア人は日本人を「精神性が高く、なおかつ金持ち」と非常に評価している。

これは、モスクワに住む日本人が少ないことも影響していると思います。学生以外はほとんど企業から派遣された駐在員。彼らは高級マンションに住み、運転手つきの優雅な生活をしています。普通のロシア人は、日本人と会う機会がほとんどありません。これがまた日本人の評判を上げる結果になっている。

一方、中国人やベトナム人は「不法労働者」というイメージが定着しています。食料品や衣料品を密輸して違法に売買している。彼らは、青空市場で自国の商品を売っていて、ロシア人が彼らを目にする機会も多いのです。

結論を言うと、ロシア人は、日本人が社会的にいい職業につき、優雅な暮らしをしているので尊敬している。しかし、中国人とベトナム人は、違法な仕事や泥臭い仕事をしているので尊敬していない。それで差別されている。ですから、「金持ちや優秀な人材を受け入れるのがいい」となります。

ロシアで日本人が尊敬されているのは、大半が大企業の駐在員で、「スマートな仕事」をしているからです。ですから日本人が外国人を尊敬し共存していく為には、「日本人が嫌なことをする外国人」ではなく、「日本人も尊敬してしまう外国人を受け入れる」必要がある。

例えば、アメリカにおける「インド人プログラマー」。彼らがアメリカで活躍していることが、インドのイメージアップにつながっています。もっと身近な例ではイチロー(移民ではありませんが)。イチローの活躍が、どれだけ日本人のイメージがアップに貢献しているでしょうか。

日本人と外国人が仲良く暮らすためには、「日本人が尊敬できる外国人をどんどん受け入れること」が不可欠です。具体的には、有名俳優、作家、芸術家、ミュージシャン、スポーツ選手、プログラマー、大学教授、研究者、外国語教師、起業家、大富豪等々。

彼らが大挙して来るためには、第1回でも書いたように、税率をうんと下げる。ついでに、相続税も廃止すれば、世界中の金持ちと有名人が日本に集結してくるでしょう。

とにかく「人手不足の分野は外国人を入れればいい」という発想を捨てること。人手が不足するのは日本人が嫌がる仕事。それを「外国人にやらせればいいさ」というのは、人種差別というほかありません尊敬されるステイタスの外国人がたくさん住んでいる。これこそ、日本が国際化する道なのです。

Next: 同じ失敗に向かって全力で走る日本

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