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新婚カップル全体の1%が利用者、婚活ビジネスで躍進するIBJは買いか?=藤本誠之

なぜ婚活ビジネスに活路を見出した? 社長の経歴に迫る

――なぜ、新卒で日本興業銀行に就職しようと思ったのですか?
石坂社長:会った人で決めました。業種っていうより、面接で会った人々の影響が大きかった。単なる銀行ではなく、興銀では天下国家に影響を及ぼすんだという気概があった。あの頃の興銀はそんな会社でした。

――また入社してどんな仕事をされたのですか?
石坂社長:仙台に配属されて、個人の営業からスタートして、法人営業金法営業、そして融資を担当しました。また、最後の1年間は船舶金融という本社で、船会社に対しての融資に携わりました。

――興銀を辞めから、なぜベンチャーキャピタルのある会社の社員となったのですか?
石坂社長:投資することを決めるのではなく、投資した会社の支援という形で参画しました。このことにより中小企業の経営のいろはを学ばせていただいた。

――その後、起業されたわけですが、なぜ婚活ビジネスを行おうと思ったのですか?
石坂社長:ご縁があった。何らかの形で起業しようと考えていました。情報課金できるのが魅力的に思えた。また、2000年くらいには日本の大問題として、既に「少子高齢化」があった。それを解決するのが「婚活」なので、相場や景気の波に左右されにくく、自分がきちんと努力すれば、伸びていくビジネスだと考えました。

――自分の会社をYahoo!に売却して、Yahoo!100%子会社の社長を3年務めたのはなぜ?
石坂社長:2000年に起業したのですが、2003年に一旦売却しています。そのまま、Yahoo!の子会社の社長として、同じ事業に携わりました。売却益を得たいということでなく、この時30歳ぐらいだったので、このまま中小企業の社長ではなく、もう1回大きな組織で学びたかった。また、日本最大のメディア媒体で自分のサービスが実現できる点も大きかったです。個人情報保護法への対策もあった。

――その後、一部事業をYahoo!から買い戻し、再度独立企業として再スタートした理由は?
石坂社長:Yahoo!からは、「Yahoo!の中で婚活サービスを自社サービスとして立ち上げて欲しい」との依頼で行ったが、3年でキチンと立ち上げができた達成感があった。

婚活サービスを行っていくうえで、ネットのみのサービスでの限界を感じていたが、Yahoo!はネット完結のビジネスにこだわっていた。ネットでは知り合うことは可能だが、その後に真剣な交際になり、結婚まで進むには、どうしても人が介在して後押しをすることが必要だと感じていました。しかし。リアルのサービスとの組み合わせで婚活ビジネスを行いたいということが、Yahoo!の中ではできなかったので、Yahoo!に認めていただいて、独立することになった。

順調に事業拡大! 上場への道のりは?

――その後、事業が順調に拡大していったのですが、その最大の理由は何だと思いますか?
石坂社長:日本には、過去から「仲人」や「結婚紹介」という形があって、キチンと成り立っていて、結婚に結びつかせていた。これを、当社がシステムなどを提供することによって生産性を向上させ、飛躍的に成婚数・成婚率を伸ばすことができた。単純に言えば、結果が出せたということです。この結果によって、事業が拡大していったのです。

――なぜ、上場を目指されたのですか?
石坂社長:婚活サービスがメジャーな産業ではなかった。業界全体の信頼度を上げたかった。そこで、まず当社が上場を行い、皆様から信頼される業界であることを認知させたかったからです。

――その後も成長して、東証1部に上場されていますね
石坂社長:やはり世の中の流れが後押しをしてくれた。日本の最大の問題である「少子高齢化」を解決するには、結婚カップルを増加させることが重要です。当社の事業は、この結婚カップル数を増加させることができるので、時代の流れに乗って、大きく成長することができたと思います。

出会いの後は、もう2度と会いたくない場合以外は、できるだけ早めに次に会うことをおすすめします。それで、定期的に会うことになった後、結婚後の生活がイメージできるかを確認します。イメ─ジできる場合は、結婚を前提として真剣な交際への移行を促し、プロポーズ・婚約までをサポートします。

この人手が必要で、手間暇のかかるプロセスを同業他社ではできていない会社がほとんどなのですが、当社ではキチンと対応できているので、他社と比較して成婚数が飛躍的に伸びたのです。

Next: 新婚カップル全体の1%が利用者。これからのIBJは買いなのか?

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