5.ストーリーが読めすぎ
『スター・ウォーズ』を全作見ている人だったら、エピソード7は、途中からエピソード4と重なり、「このあとこうなるんじゃないの?」と、ストーリー展開が読めてしまいます。
さすがに、あれはマズイでしょう。(笑)
いわゆる「ハリウッド映画」の場合、途中で、「これって、きっと、こうなるんだろうな」と、ラストシーンが推測できるものが少なくありませんが、まさか、『スター・ウォーズ』が、そうなってしまうとは。これには、とても、がっかりしました。
6.登場人物の「死」が無意味
『スター・ウォーズ』では、毎回、重要な登場人物が死にます。
今回もそういった「死」があるわけですが、何ですか、あの「死なせ方」は。
『スター・ウォーズ』の登場人物の「死」は、これまで、見ている側が、もう本当に身内が死んでしまったような喪失感とショックと悲しみを共有できるレベルの、圧倒的な表現力で描かれていました。
そして、登場人物の「死」には、それぞれ深い意味がありました。
ところがエピソード7での「死」の扱い方は、あまりにも軽い。「死」に意味も見いだせず、ただ見ている人を脅かすだけの、安っぽい演出には、あきれました。ある意味、見る側をバカにしているんじゃないか、とさえ感じました。
新監督には、登場人物の死を、デリカシーと尊厳さを持って描ける技量がないのでしょう。
7.SFX(特殊効果)が平凡
これまでの『スター・ウォーズ』には、毎回、かならず、「こんな特殊効果、見たことなかった!すごい!」という、斬新なSFXが使われた、映画史に残る名シーンがありました。
しかしエピソード7には、それがありませんでした。これは『スター・ウォーズ』としては致命的でしょう。
10年前に公開されたエピソード3を、映像で超えられないなんて。「10年ぶりの新作は、さすがに違う!」というSFXが見られると期待していたのに、裏切られました。
8.ラストシーンがチープ
これまでの『スター・ウォーズ』は、1作ごとに、きっちり「完結」しつつも物語が「続く」という、実に見事なストーリー展開で、我々を楽しませてくれました。1作ごとに、心底満足しつつ、次の作品にも強い興味がわく、という。
旧6作は、それぞれエンディングも自然で、充実感と完結感があり、それが「よい映画を見た」という満足感にもつながっていました。
ところが、今回のエンディング。あれは何ですか。
いかにも「つづくよ。次も見てね」という、安っぽい演出。毎週放送される『○○戦隊××』みたいなヒーローものか、というレベルのお粗末さでした。
僕は、「バカにするんじゃねえ」と、怒りすら覚えました。
「普通の映画」に成り下がった『スター・ウォーズ エピソード7』
結局、「特別な映画」だった『スター・ウォーズ』は、今回のエピソード7で「普通の映画」に成り下がったのです。
まあ、エピソード7が「ない」よりは、「あった方がよかった」かもしれません。
でも、「エピソード7が見れてよかった!生きててよかった!」とも思えませんでしたし、「エピソード8が公開されるまでは死ねないぞ」とも思えませんでした。
やはり、『スター・ウォーズ』は、特別な映画であり続けて欲しかった。おそらくジョージ・ルーカスも、エピソード7を酷評しているだろう、と思います。結局、『スター・ウォーズ』は、ジョージ・ルーカスにしか作れない映画だったのです。
今まで1作を数十回見てきた僕ですが、エピソード7は、「もう1回見ればいいかな」という感じです。ブルーレイが出れば、コレクションとして買いますけどね。
『長谷川雅一のハッピーライフマガジン』2015/12/25号より
※記事タイトル・太字はMONEY VOICE編集部による
無料メルマガ好評配信中
長谷川雅一のハッピーライフマガジン
[無料 ほぼ平日刊]
リアルタイム投資情報サービス「LiveSignal24(ライブシグナルにじゅうよん)」の発行者、長谷川雅一がお届けするメルマガです。投資(株/FX)、マネー、政治、経済、趣味、衣、食、住、遊、ライフスタイルなど、あなたがハッピーライフを築くヒントをお届けします。