上場したウーバーが初の決算を発表しました。必要最低限のKPIが読みやすく開示されているこの資料から、今後の成長について読み解いていきましょう。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年7月11日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
ウーバーイーツも売上は伸びていないものの…
Q. Uberの今後の伸びしろはどこにあるのか?
一方で、ライドシェアセグメントはYoY+22%と伸びが落ち着いてきています。
Uberが今年5月に上場してから初めての決算が発表されたので、今日は詳しく見ていきたいと思います。
ちなみにUberの決算資料はとてもシンプルです。必要最低限のKPIが開示されており、とても読みやすい決算資料だと思います。
※参考:Uber Reports First Quarter 2019 Results(2019年5月30日公開)
取扱高・売上・EBITDA
ますはじめに、取扱高、売上、EBITDAを見ていきましょう。
取扱高は$14.5B(約1兆4,500億円)で、YoY+41%と成長しています。こちらのグラフを見れば分かる通り、ライドシェア事業は前四半期から大きく伸びていませんが、Uber Eats事業は拡大していることがわかります。
売上は四半期当たり$2.6B(約2,600億円)で、YoY+14%になっています。
取扱高の伸びに対して売上の伸びが追いついていないのは、おそらくライドシェア事業もUber Eats事業も両事業共に一部の地域でキャンペーン等を実施し、テイクレートを一時的に下げてでも、市場シェアの拡大を狙う戦略を取っているためだと考えられます。
EBITDAは$-869M(約▲869億円)と、前年同期比でも、前四半期と比べてもマイナスが拡大していることがわかります。
Next: Uberの主なKPIをチェックすると見えてくることとは?