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モスフードサービスがセルフレジを導入して人件費削減、その効果の影響範囲は?=柴山政行

モスバーガーを運営するモスフードサービスが、セルフレジを導入。年々膨らむ人件費を含む販管費率のうち、どの程度に影響範囲が会計の視点から見てみましょう。(『時事問題で楽しくマスター!使える会計知識』柴山政行)

販管費及び一般管理費は年々増加、人件費はうち30%

モスフードサービスの売上に対する販管費及び一般管理費割合いは?

モスフードサービスが、セルフレジの導入を決めた、と7月6日の日経朝刊で報じられていました。ピーク時の混雑を緩和し、店舗の人員削減などで人件費を抑える効果も期待されています。

その背景には、継続して上昇する固定費をはじめとした営業コストの負担がありそうです。

営業コストは、損益計算書では販売費及び一般管理費と呼ばれる項目です。

ここで、モスフードサービスの売上高と販売費及び一般管理費(以下「販管費」)の推移をみてみましょう。

2015/3
売上高・・・・・66,310百万円
販管費・・・・・30,097百万円
販管費比率・・・45.4%

2016/3
売上高・・・・・71,113百万円
販管費・・・・・31,537百万円
販管費比率・・・44.3%

2017/3
売上高・・・・・70,929百万円
販管費・・・・・31,654百万円
販管費比率・・・44.6%

2018/3
売上高・・・・・71,387百万円
販管費・・・・・31,857百万円
販管費比率・・・44.6%

2019/3
売上高・・・・・66,264百万円
販管費・・・・・32,147百万円
販管費比率・・・48.5%

こうしてみると、売上高に対する販管費の比率が、4年前(2015/3)の決算期で45.4%に対して、直近(2019/3)では48.5%と、3%アップしています。

売上はほぼ同じくらいで、細かくは少し下がっていますが、販管費は20億円ほど増えています。

たとえば2019年3月期の販管費32,147百万円に対し、給与手当・賞与は10,414百万円ですので、ほぼ販管費の3分の1が人件費と言えますね。

売上高の半分近くを占める販管費の削減には、セルフレジの導入など、思い切った改善策が必要になる、ということなのでしょう。

ちなみに、従来はライバル企業としてマクドナルドを気にして、「やや高くて美味しい」路線を追求していれば良かったところ、さいきんのマーケット環境が多様化していることから、家族を取り込もうとしている他の外食チェーンなどとの競合も意識して経営する必要があるようです。

経営環境の変化は、まったなしですからね~。

飲食業は、脱サラの典型的な開業パターンでもあることから競争が激しく、顧客の嗜好の変化も他の業種よりも大きく早いと考えられます。

厳しい状況下で、モスフードサービスが今後どのような舵取りをしていくのか、関心が高まりそうです。

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image by : TY Lim / Shutterstock.com

時事問題で楽しくマスター!使える会計知識』(2019年7月10日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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