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円安の終焉。だからこそ注目したい国内ゼネコン代表・鹿島建設<1812>

注目すべきは、東京市場が急上昇を始めてからの鹿島の株価の動きです。

2014年後半、2015年と市場全体が急ピッチの上昇に些か疲れが得てきた段階で鹿島の株価が急に元気になっております。2012年末からの市場全体が上昇局面に入り3年強経過しましたが、この3年を見ると鹿島については後半に急速に上昇を始めたことがよくわかります。結果として外国人投資家好みの優良国際銘柄に負けない上昇を記録していることになります。

外国人投資家の日本株購入はまずよく国際的に知られた銘柄、例えばソニー、トヨタ、日立のような銘柄から入ります。物色のすそ野が広がり、利益の伸びが注目できる銘柄等へと波及、さらに広く市場を捉える為、証券、銀行等の金融業界へと広げてゆくのが定番です。

食品業界は国内産業のイメージが強く、かつ利益の伸びが期待出来ない場合がおおくあり、あまり興味を示しません。先般紹介したカゴメがその典型です。

一方、こうした中で国内ゼネコン銘柄も国内関連企業のイメージ強く、また利益の水準も低いのでどうしても後におかれる可能性が高いのです。

しかし、一方で業績が為替に振られる割合が少ないので防衛的銘柄として見られているのも特徴です。鹿島のようなゼネコンの大手となると、日本を代表する建設セクターとして一定の割合でポートフォリオに組み込んでくるのです。

東証一部の保有割合は現在31%ですが、鹿島の外国人保有比率17%はその辺の事情を良く表しております。このことは組み入れにまだ余裕があることになります。  日本株の興味が継続し、かつ、国際優良株的な銘柄についてはほぼ十分に組入れた外国人投資資家から見れば、当面の業績堅調、オリンピックイヤー2020年までの業界環境、さらに為替のリスクに直接さらされることが少ない銘柄はまだ買い余地があることになり、2015年により関心を集めることになったのです。

将来のEPSの増加率は不透明ながらも基調はプラスです。増益が続けばPER的にも相談できる株価になります。外国人投資家が日本株全般を見限らない限り、こうした銘柄へと物色対象が広がる典型的な例です。

【関連】世界同時株安のウラ要因「アップル・ショック」の本当の怖さとは?

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投資の視点』(2016年2月1日号)より一部抜粋

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