ソロスやハワードは何に着目して日本株売りを仕掛けたか?
これらの利益を得たヘッジファンドの視点は、このようなもの。
中国の景気はどうもまだまだ悪い。
2015年は米ドルが他通貨に対し、最も上昇している。
中国人民元相場は、基本的に米ドルと連動しているので、人民元相場は、中国の景気が悪いにも関わらず上昇。
中国の輸出が大打撃を受けて減少しているので、いずれは人民元レートを切り下げなくてはならない時期が来るだろう。
そうなると中国以外でどこの国が最も影響を受けるだろうか?米国か?ドイツか?日本なのか…?間違いなく、日本だ!
こういった連想で、日本の株式相場は割高になっている。また日経平均株価は、ここ数年ドル/円相場との連動性が高い。
簡単にいえば、
- ドル買い・円売りが進めば、日経平均株価が上昇しやすく、
- ドル売り・円買いが進めば、日経平均株価が下落しやすい。
反対に、
- 日経平均株価が上昇すれば、ドル買い・円売りが進みやすく、
- 日経平均株価が下落すれば、ドル売り・円買いが進みやすい。
日本市場に限ってみれば、こうしたロジックが基本にあって、年初から一貫したドル売り・円買い攻撃と、日本株式売り攻撃の両方で狙われたようです。
特に、WTI原油先物相場が下落しているなか、産油国による値下がりした原油売上の穴埋めのため、株式投資資金の回収をする動きがあるなかで、絶好のタイミングを計って行われたというのです。