エゴン・フォン・グレヤーズの予測「無秩序状態とハイパー・インフレ」
さて、すでに始まっている米国の経済崩壊、そして、それが世界規模で波及していくときいったい何が起こるのか、ボー・ポルニーより、ハリー・デントより、さらに具体的な予測を出しているのが、お馴染み、エゴン・フォン・グレヤーズ(Egon von Greyerz)です。
エゴン・フォン・グレヤーズとは、スイス国立銀行(SNB)のユーロとのペッグ制の放棄を1年以上前に予測し、量的金融緩和を含む中央銀行の通貨政策とインフレに関する多くの予測を的中させてきた投資アナリストとして有名です。
彼は「全世界規模の経済崩壊」が近づいており、そのとき、「すべての中央銀行が倒産して、世界の金融システムは残存することができない」という不吉な警告を出しています。
エゴン・フォン・グレヤーズの見方は、「国際金融エリートは、グローバル・マーケットに世界支配計画を組み込んでいる」という点で一貫しており、確かに彼は「グローバル・エリートたちの奇妙な通貨戦争の本質」をよく見抜いています。
彼は、ロシアの英語圏向けニュース・サイト「RT」の経済・投資情報番組(マックス・カイザーがアンカー)を始め、多くのテレビ番組に登場しています。
グレヤーズの恐怖の予測については、メルマガで3度ほど取り上げてきましたが、特に金(ゴールド)によって、来るべく世界的な経済崩壊を乗り切るべきだ、と具体的に警告している記事には、第125号パート2の「現物ゴールドの絶対的不足/これからの2~3ヵ月は世界に衝撃が走る」があります。
ブログのダイジェスト記事はコチラにあります。
エゴン・フォン・グレヤーズは、昨年の10月、再びRTのマックス・カイザーの番組に出演したとき、米国と世界の近未来についてカイザーと議論しました。
そのときの内容が、貴金属投資情報専門サイト「KWN」などに引用されています。
これは、単なる陰謀論として片づけていいものではなく、今回のマイナス金利と狂気の通貨政策を発端として世界支配層が計画していることを解き明かすヒントになる動画です。
以下は要点です。
伝説の男が、来るべく社会の無秩序状態、ハイパー・インフレ、そして、経済の最終段階を警告する
エゴン・フォン・グレヤーズ(Egon von Greyerz)は、このグローバル・エリートたちの奇妙な通貨戦争の本質をよく見抜いているに違いない。
この男は、「シナリオ」に気がついている。
「グローバル・エリートは、密かに世界市場を本格的なパニックへ誘い込み、世界を支配する計画を忠実に実行している」と彼は言う。
エゴン・フォン・グレヤーズは、「私たちは、今、株式市場において完全なブル(強気)の罠を見ているのだ」と警告する。
以下は、彼が「RT」の番組で語っていることである(理解しやすいように多少、解説を加えてある)。
エゴン・フォン・グレヤーズがRTで語ったこと
年明け早々、NYダウが2450ポイント下落した後、1250ポイントほどリバウンドしたのを見た投資家たちは、「少し大きな株価の調整だった」と見ている。
悲しいことに、ほとんどの投資家は、この株価の回復で、誤った安心感に騙されているのである。
しかし、これは、トレンドが大きく反転するとこき起こることなのである。
投資家は、そのまま株式市場に居残るか、あるいは、FRBがもう一度、投資家を保護してくれるだろう、という根拠のない確信に背中を押されて、下げたところをリバウンド狙いで買い続けるのである。
しかし、米国の株式市場で7年の強気相場が続き、NYダウが3倍になった今、世界中で何兆ドルもの資産を破壊する本当のベア(弱気)市場が始まった。
この弱気市場が、完全に終わるまでには、世界的な株価指数の多くが、実質で、少なくとも80%から90%下落すると見込まれる。