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中国が極秘裏に描く「世界金融戦争の終盤戦略」~金買い増しと資金流出のウラ

質問:
中国人はゴールドを資金逃避に使っているのでしょうか?

WM:
中国人が恐れていることは多々ある。国家を裏切って金持ちになった腐敗汚職官僚は、海外に出国しようとしたり、偽旅券や、国外の住宅を買おうとしており、カナダ、米国、豪州等の住宅不動産を買う者も多い。しかし、そのような者たちは過去15年間に資産を持ってすでに出国している。

汚職官僚ではなく、もっと合法的な方法で資産を築いた中国人は沢山おり、彼らは人民元の大きな切り下げを恐れているのだ。このリスクを避けるために中国国外に資産を移したいと考えている普通の中国人がいる。しかしそんな事をせずとも、合法的に人民元でゴールドを中国国内で買い増しすれば、それで人民元切り下げに対するヘッジになると理解しているのだろう。

もちろん自国政府が信用できないときには、国外にゴールドを持ち出したいと考えるだろう。また、そのマネーが不法に得られたものであれば、そのような者は刑務所に放り込まれるだろう。

質問:
人民元切り下げに賭けているヘッジファンドがあるが、それは正しいのでしょうか?

WM:
約70年前の1940年代後半に中国はハイパー・インフレに見舞われた。この金融動乱時に共産党政権はできた。それゆえ、中央指導部は常に人民元というペーパーマネーに対する信認の崩壊を恐れなければならないのだ。

共産党政権が唯一支配権を失う可能性があるのは、人民元への信認の崩壊だ。だからこそ、金融市場の大変動を恐れている。中央政府は金融市場、通貨市場を制御しなければならないし、そのために一番重要なのは金準備なのだ。それこそが権力を持ち続けられるかどうかの要諦となっている。

質問:
インドはどうなるのでしょう?インドは世界最大の金保有国と言われています。

WM:
金輸入関税が非常に高く、それで闇市場が大きなものとなっているが、中国はそうではない。インド経済は孤立した経済だと言える。インドと国際金市場の関係は、中国と比較してそれほど深く結びついているわけではない。

中国は昔は閉鎖された経済であったが、現在は国際経済の中で大きな部分を占めている。それで、世界経済システム内で重要になっているのだ――

インタビュー紹介はここまで。だからこそ、欧米では持っていなくても持っている振りをしなければならない…真実の数字は、外部の人間には分からないものです。しかし、奪われる側と奪う側は分かっているのです。

Next: 「中国からの資金流出」本当の理由、BIS(国際決済銀行)の分析

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