韓国の朴元淳ソウル市長がセクハラで訴えられて自殺したことはご存知の通り。しかし、その後の市の対応や過去の事実を知れば、韓国社会の闇が見えてくる。(『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』)
※本記事は、『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』2020年7月19日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
「セクハラ訴えられ自殺」に潜む韓国社会の闇
今回の記事で取り上げる話題は、韓国社会の深い闇を暴き出すにはちょうど良い内容である。
7月9日に朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長がいきなり行方不明となった。しかも、娘に遺言らしきものを残していたという。
さらに、その時の服装は、黒いリュック、黒い帽子、暗い色のジャンパー、黒いズボン、灰色の靴だった。そして、次の日に遺体で発見された。
何者かに襲われた形跡もなく「自殺」と警察は断定した。
ソウル市長の失踪から自殺までの報道はすぐだったので、私はリアルタイムに情報を追っているうちに、ソウル市長がセクハラで被害者女性から訴えられるという内容が出てきた。そして、自殺した原因はまさにこれだったのだ。
なぜセクハラを訴えられて自殺までしてしまったのか。
「女性の味方」のはずが、なぜ?
それには理由がある。なぜなら、このソウル市長は「女性の味方」代表として世間に認知されていたのだ。
慰安婦への運動や例のMeToo運動に積極的に参加して、「女性の盾」としての地位を築いてきた。
もちろん、反日にも勤しんでいる。私はレクサスに乗った反日の典型的な韓国人というイメージしかなかったが、女性の味方といいながら、裏ではセクハラ三昧だったわけだ。
しかも、セクハラの被害者は元秘書だけではないという。今のところ、表に出てきているのは元秘書だけなのだが、どれだけの女性が被害に遭っているのか、全容はまだ明らかにされていない。
ここで、少しだけ明らかになっている彼のセクハラについてのAさんの証言を見ておくが、あまり気分がよいものではないので最小限にしておく。
Aさん側の主張によると、朴市長の威力による性暴力は持続的だった。この日の記者会見で、韓国性暴力相談所のイ・ミギョン所長は「朴元淳市長の威力による秘書への性暴力は4年間続いた」「被害者は部署の異動を希望したが、市長が承認しない限り不可能な状況だった」と述べた。
Aさん側は具体的な被害事実について証言した。Aさんの弁護を担当するキム・ジェリョン弁護士(法務法人オンセサン)は「執務室の中にある寝室に被害者を呼び、抱いてくれといって体に触った」「膝にできたあざを見て、フーしてあげる(息を吹きかけて治してあげる)と言って膝に自分の唇を接触させる行為もあった」と明らかにした。
チャットルームを使った性暴力もあった。キム弁護士は「(機密性の高い通信アプリ)テレグラムの対話ルームに招待し、被害者にわいせつなメッセージを送り続けた」「下着姿の写真を送るなど、被害者を性的に苦しめてきた」と説明した。
出典:「朴元淳市長が4年間セクハラ、執務室の寝室で抱いてくれと言って膝にキス」(朝鮮日報日本語版) – Yahoo!ニュース(2020年7月13日配信)
とまあ、このようにセクハラをしていた動かぬ証拠が出てきた。特にチャットルームについては画像も公開されているので言い逃れなどできない。
ここまでは他の国でも良くあるセクハラ事件なのだが、韓国ではここからさらに斜め上の展開となる。