Twitter社は、広告表示可能な収益につながるアクティブユーザーが爆増していますが、売上は逆に減少しています。その背景と今後の戦略について決算から読み解きます。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2020年9月1日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
mDAUが前年同期比+34%も増加、1.86億人へ
mDAU(Monetizable Daily Active Usage)とは、広告表示可能な収益につながるアクティブユーザーのことです。
今日の記事では、コロナ禍の決算が続々発表されている中から、Twitterの2020年4月〜6月の決算を見ていきたいと思います。
mDAUが爆増していますが、売上は減少している背景と、売上減少に対してTwitterが今後どのような手を打っていこうと考えているかについて、決算説明会資料から読み取っていきます。
※参考:Q2 2020 Letter to Shareholders(Twitter: 2020/7/23)
Growth in mDAU continued to accelerate in Q2, with average mDAU of 186 million, up 34%. This marks the highest quarterly year-over-year growth rate we’ve delivered since we began reporting mDAU growth.
Growth continued to be broad-based, with double-digit growth rates in all top 10 markets. We grew US mDAU by 24% and international mDAUby 37%.
まず最初に、Twitter社が最も重視しているKPIであるmDAU(Monetizable Daily Active Usage=広告表示可能な収益につながるアクティブユーザー)に注目してみましょう。
上図の通り、グローバルのmDAUは1.86億人になりました。前年同期比+34%の成長となっています。この成長率はmDAUを決算で発表し始めて以来、最高の成長率ということです。
アメリカでのmDAUは1.5億人で前年同期比+24%、アメリカ以外のmDAUは3,600万人で前年同期比+37%、Twitterのユーザー数上位10カ国の全ての国で二桁の成長率を記録しました。