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韓国が遂に「統計改ざん国家」に。文政権を暴走させた3つの最悪条件=勝又壽良

なぜ韓国・文政権は危険なのか?

理念型の原点は、「親中朝・反日米」である。1980年代の韓国では、若者にとって南北統一の宿願達成が基本的な考えであった。朝鮮戦争については、中朝が主張する「民族解放戦争」という認識に立ってきた。だから、韓国軍を率いて中朝軍と戦った将軍は、白眼視されている。朝鮮戦争で韓国が敗北し、北朝鮮に統一されていれば、民族分断も解決していたという驚くべき認識である。

学生運動の活動家にとっては、民主主義・市場経済・人権確立の重要性など一切、無視されてきた。ひたすら、北朝鮮の「チュチェ思想」(主体思想)に帰依し、南北韓民族の統一が最大の願望事項になったのである。

文正権が見る民族統一における最大の障害は、保守派=親日派の存在である。文政権が、ことさら親日派とされる故人を含めた人々の排除に猛烈なエネルギーを使っている理由だ。韓国の校歌を作詞・作曲した人たちが、すでに鬼籍に入っていても、親日派であれば例え、著名な校歌でも廃止させるという狂気ぶりを見せている。学校の校庭には、日本原産とされる「カイヅカイブキ」が植っている。これすら伐採する異常性を見せている。これを裏で指揮したのが文在寅である。

文氏は、日本植民地時代の名残を、すべて一掃するとしている。それが民族独立に不可欠な前提条件とするが、巧妙に韓国保守派を親日に結びつけて排除する姿勢だ。「積弊一掃」とは、保守派=親日の一掃という意味である。毛沢東の行った「文化大革命」の韓国版である。文大統領の前任大統領二人を刑務所に送っている。大統領の巨大権限による司法指揮の結果である。わずか「三畳間」の独房に、大統領経験者をつないでいるのだ。

この保守派に向けられた刃は、いつ文在寅氏に向けられるか分からない。文氏は、これを恐れて検察改革を行った。実態は、「文政権守護」の検察改革である。現に、320名以上の検察官がSNSで秋司法部長官に不満を書くという「検察騒動」に発展している。これが、民主政治という名の下に行われている韓国政治である。

学生運動の延長。そこに専門性はない

非専門性は、学生運動家や市民団体運動家という経歴が示すように、一般大衆を扇動する能力で優れているが、それ以外の専門知識を欠いている。その発言内容が、いたって空虚であるように、行政経験も経営経験もない浮き草人生を送ってきた人たちだ。まともな職業に就く機会もなく過ごしてきた在野の人たちが、突然の大統領府秘書官勤務である。これほど政治を愚弄した話はない。

この人たちが頼る知識といえば、1980年代の学生運動を行なっていた当時の認識だけである。「親中朝・反日米」というお決まりのフレーズを絶叫してきた経験しかないのである。当時の米ソ冷戦時代は1991年に終わり、現在は、新たに米中対立の長期化という問題が持ち上がっている。この問題にどう対処したら良いのか右往左往しているのだ。そこで、米韓相互防衛条約という性格を忘れて、米国の「中国敵視政策」には乗れないと「中立姿勢」を見せており、米国の反発を受けている。この問題は、あとで詳しく取り上げたい。

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