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韓国が遂に「統計改ざん国家」に。文政権を暴走させた3つの最悪条件=勝又壽良

進歩派政権で韓国は疲弊

文政権による韓国版「文化大革命」は、積弊一掃という名前の下に保守派=親日を排除する政策である。

その基盤になったのが、既述の「理念型・非専門家・少数派」という3つの属性に基づく間違い政策である。この結果、韓国は取り返しのつかない失敗を犯している。

文大統領の任期は、2022年5月までだ。与党「共に民主党」の国会議席数は、174(総議席数300)で全体の58%を占める。この状態が、2024年5月まで続く。つまり、韓国政治は、現状と変わらないであろう。極端な規制強化・反企業・反市場の政策が続く。次期韓国大統領が、進歩派の候補者が当選すれば、2027年まで混乱政治が継続する。

以上のような想定が実現すれば、韓国は確実に「B級国家」へ転落するはずだ。現在は、GDP世界12位(2019年)であるが、今後、ランクは上がることなく下がる公算が大きい。韓国社会では、GDP世界規模に拘る議論が多い。それだけに、政治批判が一層激しくなるに違いない。

これからの韓国について、外交・経済などの問題が進歩派政権によってどのような悪化を辿るか、大胆に見ていきたい。

米国との衝突激化

外交問題では、米国との衝突が激しくなるであろう。日米豪印4ヶ国(クアッド)の「インド太平洋構想」に対して、韓国大統領府は拒否反応を見せている。

韓国の文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一外交安保特別補佐官は先日、「韓国が米国による反中軍事訓練に参加すれば、中国は韓国を敵と見なすだろう」と発言した。これを巡って米国国内で波紋が広がっている。米国は、米韓同盟が「相互防衛条約」であることを忘れている、と韓国を批判する。米国が戦えば、韓国も共に戦うという取り決めであるからだ。

韓国が、ベトナム戦争に参加したのは「相互防衛条約」が理由であろう。米国が、中国を仮想敵として「クアッド」を結成したことは、韓国もこれに加わるのが当然の行為と見なされる。朝鮮半島で韓国が北朝鮮の攻撃に遭えば、米軍も共に戦う義務を負っている。それと、同じ理由であろう。

北朝鮮が、これまで再度の対韓軍事行動を抑制してきたのは、在韓米軍の存在であろう。まさに、「相互防衛条約」による抑止効果である。文政権は、対北朝鮮でこの米軍存在の効果を満喫したのに対して、対中国では臆病になっている。これこそ、中国による同盟壊しの最適例である。中国が、韓国をすでに脅迫している証拠だ。

中国が、もっとも恐れるのは「合従」(同盟)である。これを壊して、「連衡」(一対一の関係)に持込み征服する。秦の始皇帝は、この「合従連衡」によって中国初の統一国家をつくったのである。韓国は今、この中国による「合従連衡」の手に乗せられ裸にされるのだ。歴史を知らなすぎる「非専門家」集団である韓国大統領府に対して、気の毒というか自業自得というか、形容すべき言葉を知らないのだ。

韓国が、「クワッド・プラス」に参加しなければ、在韓駐留米軍の規模を減らすであろう。インド太平洋構想に参加しない韓国へ、貴重な兵力を置く必要はないからだ。その時、韓国政府は目の色を変えて懇願するだろう。こういう結末が分かりながら、中国へ秋波を送る韓国の幼稚さに呆れるのだ。

Next: 統計「改ざん」まで始めた韓国政府、B級国家への転落必至か

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